航空測量技術に強みを持つ国際航業ホールディングスは、基幹業務システムを全面的に刷新した。新システムはグループ9社に導入され、本稼動を開始している。プロジェクトを共同で担当した富士通および富士通システムソリューションズ(Fsol)が7月25日に発表した。
国際航業グループでは、持ち株会社化に伴うグループ再編や内部統制の強化、グループの拡大によるガバナンス統制などの必要性から、10年以上利用してきたERPパッケージによる基幹業務システムの全面的見直しを図った。FsolのERPソリューション「WebSERVE smart ソリューション」を採用し、富士通およびFsolと共同でグループ9社に導入している。
WebSERVE smart ソリューションは、プロジェクト管理、債権債務管理、予算管理などの機能を備え、個別原価管理が可能な「WebSERVE smart 建設」を核に、「GLOVIA smart 会計」「GLOVIA smart 人事給与 SE」「GLOVIA smart ワークフロー」を連携させている。これにより、グループ全体を通して基幹業務を一元的に管理することが可能になったとしている。また、さまざまな機能をテンプレートとして提供しているため、各種法規制や業務フローの変更にその都度対応することができるという。
国際航業グループでは、システムの全体最適化によって電力消費量が半減するとともに、データセンターの活用もあわせて、今後10年間で20%のTCO削減を見込んでいる。また今後、同システムを他のグループ4社にも展開する予定だ。
また、東日本大震災を受けて事業継続性のさらなる強化に着手。現在東京に設置しているシステムを、7月には兵庫県明石市のデータセンターに移行。本年度中には群馬県館林市のデータセンターとの間でミラー環境を構築する計画があるという。