弘前大学はシステム基盤をプライベートクラウドで構築、2月から本格稼働している。学生と教職員1万人が利用している。構築したネットワンシステムズが7月26日に発表した。
弘前大学のプライベートクラウドは各種仮想化製品を活用して、サーバやストレージ、ネットワークのそれぞれを仮想化して構築されている。リソースの利用効率の向上、運用負荷の低減、消費電力の削減などが実現できるという。
サーバの仮想化では、従来稼働していた40台の物理サーバを仮想化ソフトウェア「VMware vSphere 4」で仮想化して6台のブレードサーバに集約している。必要な時にすぐにサーバを使える環境を実現し、サーバの台数を減らすことで消費電力も削減できるとしている。
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ストレージの仮想化では、EMCのNASゲートウェイ「EMC Celerra VG8」を利用することで、ファイルサーバのデータ領域と仮想サーバのデータ領域の両方を、物理的に同一のストレージに統合している。仮想化データセンター向けハイエンドストレージ「EMC Symmetrix VMAX」(容量は42Tバイト)を活用している。
バックアップ用ストレージには重複排除機能を持つ「EMC Celerra NS-120」(容量は29Tバイト)を採用して、データ容量の節約と機器コストの削減を図っているという。データ複製ソフトウェア「EMC Celerra Replicator V2」で自動的にデータをバックアップしている。
ネットワークの仮想化では、シスコシステムズの負荷分散装置とコアスイッチ、Palo Alto Networksのファイアウォール「PA-2050」で仮想ネットワークを構築している。接続先の仮想サーバ単位での接続ポリシーの設定が容易となり、セキュリティ向上と運用負荷軽減を実現しているという。