部下を信頼すべき(細かいことに口出しすべきでない)5つの理由

Scott Lowe (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2011-09-08 07:30

 マイクロマネジメントという言葉は、一般になんとしても避けるべき、望ましくない管理手法だととらえられている。自らの手を動かしてきた叩き上げの技術者にとっては、このやり方をやめるのは難しい場合もあるだろう。しかし、自分の中にあるCIO(最高情報責任者)の役割を引き出し、部下に仕事を任せるべき理由が5つある。以下ではその理由を説明しよう。

1.自信をつけさせる

 信頼は信頼を生む。あなたは自分の部下がきちんと仕事すると信頼しているだろうか。そうでないとすれば、それは解決すべき状況だ。

  • 部下には本当に仕事をやり遂げるだけのスキルがない。この場合、部下を訓練するか、適したスキルを持っている人材を加える必要がある。
  • あなたには、経験豊富な部下を率いる自信がないか、その経験がないのかもしれない。この兆候は、干渉やマイクロマネジメントが必要になるという形で現れる。
  •  一般的なマネジメントとマイクロマネジメントは、明らかに違う。最高のリーダーであっても、ストレスが大きいときにはマイクロマネジメントに踏み込んでしまうことがあるが、部下を信頼していれば、部下の方もそれを分かってくれる。マイクロマネジメントされるのを好む人などいない。誰でも、自分たちの貢献を認め、自分たちをプロフェッショナルとして扱ってくれる人の下で働きたいと思うものだ。

     また、マイクロマネジメントすることと、必要なときには腕まくりをして部下と肩を並べて仕事をすることにも違いがある。

    2.仕事の効率が上がる

     誰かの働きを細かく監視するために使っている時間は、組織が新たな高みに導くための戦略的なITの問題に取り組んでいない時間でもある。さらに、誰かに細かく指示していると、相手の生産性も下がる。その結果、あなたと部下の両方の効率が低下してしまう。

     部下の隣に座って、仕事の仕方を事細かに説明するのではなく、別のアプローチでプロジェクトを管理することを考えた方がいい。新しいプロジェクトの必要が生じて、部下の1人にそのプロジェクトを担当させると決めたら、次のような情報からなる指示を与えるといい。

    • プロジェクトの説明
    • 大方針と期待される成果
    • 期限
    • プロジェクトの連絡計画。これに従って、あなたは決められた形で最新情報を受け取る。

     こうしておけば、その部下から進捗状況の定期的な報告を受けることができ、何らかの例外が起きるか、確認が必要なことがあった場合には、連絡が来ることを期待できる。その担当者があらかじめ決められた頻度で情報を上げ、中間目標が達成されている限り、その担当者のオフィスに頻繁に足を運んで、今どうなっているかと尋ねる必要はない。

     これであなたは自分の仕事をする余裕ができ、あなたの部下も自分の作業と与えられた目標を達成することに集中できる。また、あらかじめ決められた連絡計画を守るようにすれば、部下はあなたが彼らをプロフェッショナルとして信頼していることを知り、自信を得ることができる。

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