レンタルサーバ事業を展開するファーストサーバが、6月20日の午後5時30分ごろに発生したデータセンターの障害により、顧客のウェブやメールなどのデータを消失したことが分かった。メンテナンス作業において用いる特定の管理プログラムのバグが原因という。自社のWebサイトで公表している。
障害の影響を受けたサービスは、ビズ/ビズ2/エントリービズ/エンタープライズ3/EC-CUBEクラウドサーバ マネージドクラウド。
消失したデータは、サーバ上にアップロードされたFTP、ファイルマネージャなどのデータ、コンフィグレータ設定を含むデータ、メールボックス内のデータ。同社は「障害発生時に受信していなかったメールは消失した。障害発生後のメールについては受信できていない。送信者様側でエラーとなっている」と説明。現状顧客に提供しているサーバについて、「一部の顧客はサーバ初期状態からメールボックス内データを可能な限り復旧した状態で提供している。だがウェブデータについては一切復旧していない」としている。
現在、これまでの作業で復旧できなかった顧客のメールデータとウェブデータに関して、専門会社を交えて復旧作業中という。
「全力でデータの復旧作業に臨んでいるが、現時点では復旧可否、復旧度合などについて約束できる状況ではなく、長期間を要する可能性もある」とことわりをいれている。
IT専門の調査会社ITRの内山悟代表取締役は「前代未聞」とコメントした。また、ユーザー企業である小林製薬がこの件について コメントしている。