マイクロソフト、Windows 8ベースの組み込みOSを2013年3月に投入

大河原克行 2012年11月16日 20時15分

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 日本マイクロソフトは、様々な機器への組み込み用OSである「Windows Embedded 8」と、小型デバイス向けの「Windows Embedded Compact 2013」のロードマップを明らかにするとともに、アジア市場における取り組みなどを発表した。

 マイクロソフトによると、最新OSである「Windows 8」と同等機能を提供するWindows Embedded 8ファミリーでは、標準バージョンとなる「Windows Embedded 8 Standard」、フル機能を提供する「Windows Embedded 8 Pro」、POSだけでなく将来的には製造業やヘルスケア向けにも提供する「Windows Embedded 8 Industry」などで構成し、いずれもハード、ソフト、サービスを包含したインテリジェントシステムによる独自の機能セットを備えているという。


ジョン・ボラディアン氏
ジョン・ボラディアン氏

 StandardとProは2013年3月に一般提供を開始。「Windows 8の発売から半年以内に提供することになる」(米MicrosoftでWindows Embedded担当 APACマーケティング ディレクターを務めるジョン・ボラディアン氏)という。

 また、Industryは、コミュニティテクノロジープレビューの出荷と詳細情報を2013年1月に提供する予定だという。

 さらに、Windows Phone 8のテクノロジーに基づいたハンドヘルド機器市場向けの「Windows Embedded 8 Handheld」や、車載機器向けの「Windows Embedded 8 Automotive」は、ロードマップや詳細に関する追加情報を2013年初めに公開する予定だという。

 「Windows Embedded 8では、LockDown機能などによりWindows 8と連携した利用が可能になるほか、ひとつのアプリケーションを開発することで、複数のデバイスでの利用が可能であること、クラウド接続などWindows 8と同じコネクティビティが提供されているのが特徴である」などとした。

  • ロードマップ

  • Windows Embedded 8ファミリー

  • Standard版の特徴

 一方、小型デバイス向けのOS「Windows Embedded Compact 2013」は、2013年第2四半期に提供を開始するという。

 「1996年に投入したWindows CEの流れを汲むものであり、タッチとジェスチャーベースの入力、厳密なリアルタイム処理のサポートを必要とする小型デバイス向けの製品だ。高いパフォーマンスを実現することで、コールドスタートからスタートできる。また、Visual Studio 2012をサポートしており、これによって開発されたアプリケーションが利用できる。運送業者が持つような身につけることができる端末などへの搭載が見込まれ、バーチカルアプリケーション向けOSとなる」としたほか、「他のEmbedded製品とはコンセプトが異なるため、2013という数字を用いた。Windows 8ベースであるとの誤解を招かないためのネーミング」などと語った。

 ボラディアン氏は、「2012年にはサーバは830万台、タブレットは9000万台、PCは3億5000万台、スマートフォンは6億台が出荷されているが、インテリジェントシステムは11億台に達して、組み込みシステムは60億台が出荷されている。今後、組み込みシステムの多くがインテリジェントシステムになってくるだろう。インテリジェントシステムの市場規模は、2012年には1兆ドルに達し、これが5年後には2兆ドルと倍増する。アジアでは2016年までに4700億ドル、7億台のデバイスが出荷される。パートナー企業にとって、大きなビジネスチャンスがある」などとした。

  • Compact版の特徴

  • インテリジェントシステム市場は急拡大

 また、インテリジェントシステムには、すべてをつなぐ「コネクティビティ」、デバイス上の情報を安全に活用する「セキュリティ」、誰が使っているのかを認証する「アイデンティティ」、効率的な管理を行う「マネージビリティ」、マルチタッチやゼスチャーなどによる「ユーザーエクスペリエンス」、必要なものを抽出して導き出す「アナリティクス」の6つのポイントが重要であるとし、「マイクロソフトの多くのプロダクトとサービスによって、こうした要素を提供できる」などと述べた。

 さらに「クラウドのパワーを生かすことが、これからのインテリジェントシステムにとって重要であり、パートナーとともにクラウドを含めたソリューションを提供していきたい」と語った。

 会見のなかでボラディアン氏は、自身が製造業のマネージャーであるという想定でデモストレーションを行い、Bingマップにビジネス情報を加えることで、製造拠点における問題点を視覚的に把握し、その対策を行えることを紹介。「様々なデバイスを利用して課題を解決することができる」などとした。

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