ブックオフ、情報共有基盤を刷新--Office 365に統合

田中好伸 (編集部)

2013-02-22 16:16

 ブックオフコーポレーションは情報共有基盤としてクラウドサービス「Office 365」を導入、「Exchange Online」「SharePoint Online」「Lync Online」を活用している。日本マイクロソフトが2月22日に発表した。

 ブックオフは中古書籍を売買する「BOOKOFF」事業を中心にリユース事業を手がけている。フランチャイズ加盟店を含めて現在店舗数は1054となっている。同社は情報共有基盤として10年前にオンプレミス型のグループウェアを導入。2007年から国内のサービスプロバイダーが提供するメールサービスを活用していた。

 メールボックスの容量は当初、100Mバイトだったが、アップグレードして1Gバイトとなっていた。ここで活用していたメールサービスの限界を感じるようになっていた。アクセスするには、メールクライアントを導入した店舗のPCを使用する必要があり、店舗外からは利用できないという問題も抱えていた。東日本大震災の時は、安否確認として個人の携帯電話に直接かけるしかなく、時間もかかった。災害時の事業継続計画(BCP)としても課題を抱えていた。

 2011年初頭から情報共有基盤としてOffice 365の導入を検討。メールボックスの容量が1ユーザーあたり25Gバイトもあり、社外からもアクセスできることを評価。グループウェアを含めた情報共有基盤全体を統合できることも評価して、2011年末にOffice 365の導入を決定している。2012年9~10月に本部と全店舗に展開している。

 アカウント管理は基本的にOffice 365の内部で完結させている。社外からアクセスする必要のある従業員に対しては、ソフトバンク・テクノロジーが提供する「Online Service Gate(OSG)」を利用して、Office 365と連携したアカウント管理とアクセス制御を行っている。アルバイトの店員は店舗からしか見られないが、従業員は社外からもアクセスできる体制となっている。

 Exchange Onlineの活用で、クライアントPCのメールデータ管理が不要になっている。店舗のノートPCが壊れると、メールデータも一緒に失われるケースがあった。PCのリースアップや人事異動に伴うPCの入れ替えでも、メールデータを移行する必要がなくなっている。ピーク時には毎日2~3台のPC入れ替えが発生しているため、運用管理負荷軽減につながっているとメリットを説明している。

 海外スタッフとの共同作業にLync Onlineを活用していこうとする取り組みも始まっているという。これまでほかのツールで海外スタッフとの映像会議をした経験があるが、Lync Onlineはデスクトップやファイルを共有しながら会議ができるため、効率がいいと説明している。

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