SAPは米国時間6月5日、電子商取引基盤を提供するドイツ企業のHybrisを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。
契約の成立は2013年の第3四半期を見込んでおり、HybrisはSAPの独立したビジネスユニットとなる。Hybrisは2012年に日本法人を設立した。
Hybrisで製品戦略担当バイスプレジデントを務めるStefan Schmidt氏は、4月のZDNet Japanとのインタビューで次のように話していた。
「パソコン、スマートデバイス、さらにはゲーム機に至るまで顧客は多様なインターネット端末を持っており、電子商取引をめぐる彼らの購買行動は複雑化し、企業側は世界規模で新たな対応を迫られている。従来、電子商取引のシステムではさまざまな販売チャネル相互間で情報が共有されていないことが多かった。また、デジタルと実際の物理的な店舗を統合させようとするときパソコン、モバイル機器との接続、店舗や倉庫との連携などが複雑化し、非効率になっていた。Hybris Commerce Suiteは、電子商取引システムの全体像、さまざまな情報の関係性などを一元化して管理できる」と語り、この領域で発生している複雑性の解消を目指す」