調査会社のGartnerが米国時間7月2日に発表した予測によると、2013年における世界のIT支出は3兆7000億ドルで、2012年の3兆6000億ドルからわずか2%増となる可能性が高いという。
2013年の支出に関する最新の予測は、Gartnerが3月に予測した増加率4.1%から低下している。この下方修正の根拠は主に、最近の米ドル為替相場の変動だが、IT機器への支出増加率も大きく落ち込むと見込まれている。
Gartnerは今回、IT機器への支出が前年比2.8%しか増加せず、これまでの7.9%増という予測から大幅に下がると見込んでいる。第1四半期におけるPCの売上減少は第2四半期も続き、2013年内は回復の兆しがみられない。Gartnerによると、2013年下半期には新しい機器も登場する予定だが、低調なPC市場をてこ入れするには不十分だという。
こうした中で比較的明るい記述としては、タブレットの売り上げが2013年に前年比38.9%増加すると見込まれており、携帯電話の売り上げは同9.3%増加すると予測されている。
Gartnerでマネージングバイスプレジデントを務めるRichard Gordon氏は、声明の中で次のように述べた。「為替相場の動向と、各種機器に関する当社の2013年予測の引き下げが、2013年における増加率の下方修正の主因だ。地域別に見ると、恒常為替レートでの2013年の支出増加率は、ほとんどの地域で下方修正された。ただし、恒常為替レートでの西欧での増加率はわずかに上方修正された。これは、低調な経済見通しにもかかわらず同地域で戦略的なITの取り組みが継続することが見込まれるためだ」
今回のデータは、さまざまなIT製品およびサービスの企業への売り上げを追跡したもので、これには技術機器、データセンターシステム、企業向けソフトウェア、ITサービス、通信サービスが含まれる。
提供:Gartner
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。