IDC Japanは8月12日、2013年第2四半期(4~6月)の国内クライアントPC市場の出荷実績値を発表した。同期の国内クライアントPC市場は前年同期比12.5%減の337万台。内訳を見ると、家庭市場が同29.4%減の146万台、ビジネス市場が同7.2%増の191万台となった。
4~6月の家庭市場は前年同期比29.4%減で、5四半期連続の減少となった。IDCは「ベンダーによってはプロモーションの比重を比較的利益を確保しやすいビジネス市場モデルに置く傾向がうかがえた。また、円安対応の新モデルへの切り替えのため、旧モデルの出荷を抑えるベンダーがあった」と説明する。一方、ビジネス市場は6四半期連続での前年同期比出荷台数増えた。IDCは「企業の業績が回復基調にあることから堅調な需要に支えられている」とした。
2013年第2四半期 国内クライアントPC出荷台数 トップ5ベンダーシェア、対前年成長率(実績値)
4~6月の国内クライアントPC市場をベンダー別に見ると、1位のNECレノボグループは、家庭市場で前年同期比25.3%減、ビジネス市場は同4.9%増となり、全体では同10.1%減となった。
2位の富士通は、家庭市場で同26.4%減、ビジネス市場では同0.7%減となり、全体では12.4%減。3位の東芝は、家庭市場で同24.9%減、ビジネス市場では同0.3%減となり、全体では同16.3%減となった。
4位のDellは、家庭市場で同2.7%増、ビジネス市場で同25.2%増であり、全体では20.4%増。5位のHewlett-Packard(HP)は、家庭市場で同44.8%減、ビジネス市場で同19.2%増となり、全体では同5.2%増となった。
Dellは、家庭市場とビジネス市場の両方で出荷台数が増加しており、全体としても唯一の2桁成長。前期は5位だったが、順位を4位に上げた。
IDC Japanは、「ビジネス市場の需要増加に期待し、今後もベンダーの販売促進活動がビジネス市場に傾くことが予想される。家庭市場では、今夏以降、家電量販店を中心に出荷増加を図る動きも出てくる」と予測する。