アイ・ティ・アール(ITR)がセキュリティ市場の動向をまとめた『ITR Market View:セキュリティ市場2013』(8月20日発刊)によると、2012年度のサンドボックス型ゲートウェイセキュリティ市場は前年度の32倍になったという。
サンドボックス型ゲートセキュリティは、閉鎖された仮想環境の中で疑わしいプログラムを実際に動作させて、その挙動からマルウェアかどうかを特定するセキュリティ製品。従来の定義ファイルをベースにしたパターンマッチングでは検知できないマルウェアへの対抗策として注目を集めている。先駆者といえるファイア・アイがその代表的ベンダーであり、トレンドマイクロやマカフィー、チェック・ポイントなども製品を投入している。
2012年度のサンドボックス型ゲートセキュリティ市場は売上金額が9億6000万円。これは前年度の32倍。標的型攻撃の拡大に伴い、注目度が集まっているとともに提供するベンダーが増えていることから、2013年度も引き続き前年度の2.3倍という伸びが見込まれている。2012~2017年度の年平均成長率(CAGR)は45.2%を予測している。
サンドボックス型ゲートウェイセキュリティ市場の規模の推移と予測(出典:ITR)