サンドボックスで挙動を検知--FireEyeが日本法人設立、標的型攻撃にも対応

吉澤亨史 2012年06月08日 10時33分

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 米FireEyeは6月7日、日本法人として「ファイア・アイ株式会社」を設立したと発表した。設立は2月7日付けとなっており、資本金は300万円、米FireEyeが100%出資している。

 FireEyeは2004年に設立され、高度な標的型攻撃に対応し、Fortune 500をはじめ多くの企業を顧客としているという。金融やハイテク、石油、ガス、官公庁、また検索エンジンやソーシャルネットワーク、オークションサイトなど、多岐にわたる業界で導入されていることも特徴だ。同社は仮想化技術によるサンドボックス上でのファイルの振る舞いを検知してマルウェアかどうかを判断する技術で注目されている。

写真1 FireEyeバイスプレジデントのJeffrey Williams氏

 米FireEyeのバイスプレジデントであるJeffrey Williams氏は「今までのセキュリティ対策では、ゼロデイ攻撃に無防備だった」と指摘する。

 「最近、問題となっている標的型攻撃はセキュリティホールを狙い、ウェブベースやメール、悪質なファイルによって、最終的に企業の資産を盗み出そうとする。事実、95%以上の企業がすでに感染しており、1Gbps帯域の企業の98.5%が1週間に10件のインシデントを発見、企業全体で平均すると週あたり450件のインシデントがある。FireEyeのソリューションによって、攻撃を食い止めることはもちろん、脅威を可視化して伝えることができる」(Williams氏)

写真2 FireEyeディレクターのDoug Schultz氏

 日本とアジア太平洋地域のディレクターであるDoug Schultz氏はFireEyeの優位性を以下のように説明する。

 「シグネチャレスであること、マルウェアを確実に判断できること、複数の攻撃経路に対応する唯一のベンダーであること、疑わしいファイルを実際に仮想マシン上で実行するリアルタイム仮想分析による保護、標的型メールから保護できる唯一のソリューションであること、標的型攻撃の情報をグローバルに配信、共有していること」(Schultz氏)

  • FireEyeが強みとするマルチベクター防御とマルチステージ防御

  • FireEyeはAPT攻撃にウェブとメール、ファイルの3つのMPSで対応する

  • FireEyeはシグネチャをベースにした既存の技術と補完関係にある

写真6 ファイア・アイ代表取締役社長の原田英昭氏

 FireEyeのソリューションは、従来のセキュリティ対策を補完するものとなっており、ウェブ、メール、ファイルの3種類のソリューションにより高度な標的型攻撃に対応する。この3種類の「マルチベクター防御」に加え、インバウンドで未発見の脆弱性の検知、トロイの木馬が外部と通信しようとすると遮断、休止しているマルウェアを検疫するなどの「マルチステージ攻撃防御」を備えているとした。

 日本法人の代表取締役社長である原田英昭氏は、「基本的な戦略は従来と変わらない。しかし、日本市場は期待されており、今後は大阪にも支店を作るなど注力していく」と説明する。

写真7 ファイア・アイのシニアセキュリティエンジニアを務める小澤嘉尚氏

 原田氏は「販売方式も100%代理店経由を継承し、一次代理店であるマクニカネットワークスとの協力を深める。NECやSCSKと組んで運用サービスも提供しており、今後さらに展開していきたい」と今後の見通しを語る。日本法人の設立にあわせ、テクニカルサポートの強化や日本市場に適した製品開発、日本語版サイトのオープン、マニュアルなどの日本語化なども進めていく構えだ。

 同社シニアセキュリティエンジニアである小澤嘉尚氏はマルウェア「Flamer/sKyWIper」の概要を説明した。

  • Flamerは複数の感染経路と数段階で被害をもたらす

 Flamerは多目的スパイ活動ツールであり、高度な潜入技術と複数の窃盗メカニズムを搭載するなど、これまで報告されているサーバ攻撃ツールの中でも最も高度なツールのひとつだという。イランやイスラエル、パレスチナ、スーダン、シリア、レバノン、サウジアラビア、エジプトで感染が確認されており、Windowsのセキュリティホールを狙う。

 この攻撃に対しても、FireEyeのマルチベクター防御とマルチステージ攻撃防御で対応できるという。

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