2014年の世界IT支出額は3.8兆ドル規模に--ガートナー予測

Rachel King (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-04-04 14:36

 市場調査会社Gartnerの新しい調査によると、2014年はデータセンターとソフトウェアがIT支出額の増加を促進することになりそうだ。

 Gartnerは、2014年の世界のIT支出額が前年より3%以上増加し、3兆8000億ドルに達すると予測している。2013年には、3兆6500億ドルをわずかに上回っていた。

キャプション 世界IT支出額(単位:10億ドル)
※クリックすると拡大画像が見られます

 新たな報告書で浮き彫りになったのは、金額の増加にとどまらず、企業のIT部門が次世代技術へのアップグレードにますます投資していることに加え、今後もその分野に対してさらなる金額を投じていくという見方だ。

 PC産業は今後も下り坂になることがアナリストらによって繰り返し指摘されており、今回のGarnterの予測でもそうした評価は変わっていない。

 タブレットは、従来のデスクトップ、さらにはノートPCに置き換わる主要製品として挙げられており、このことは「市場の支配力が買い手側に動いている」ことを示している。

 しかし、実際のお金はそうしたモバイル端末を支え、稼働させる技術の方に流れている。

 2014年のデータセンターに対する支出額は、前年比2.3%増の1430億ドルに達するとみられており、アナリストらは、クラウドやモバイル関連の投資がその原動力になると特定している。

 ソフトウェアについてはほぼ横ばいで、予想支出額は2013年比6.9%増の3200億ドルとなっている。

 Gartnerのマネージングバイスプレジデントを務めるRichard Gordon氏は米国時間4月2日に公開された報告書で、エンタープライズ関連ソフトウェアは2014年に最も急成長する部門になることが予想されるとしている。

 「Nexus of Forces」(ソーシャル、モバイル、クラウド、インフォメーションの結合)は引き続き、CRM、データベース管理システム(DBMS)、データ統合ツール、データ品質ツールといった主要なソフトウェア市場全体で成長の原動力となっている。事実、Nexusをサポートするためにデータ管理技術を組織的に採用することで、DBMSに対する投資がOSに対する投資を上回るようになり、その結果、2014年にはDBMSが最大のエンタープライズ関連ソフトウェア市場となることが予想される。

 また、ITおよび通信サービスに対する支出についても、それぞれ9640億ドル(前年比4.6%増)、1兆6550億ドル(前年比1.3%増)に上昇する見通しだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]