Ciscoのモノのインターネット(Internet-of-Things:IoT)戦略における最新の動きは買収という形になるが、この買収は人材の獲得が動機となっているようだ。
買収対象のTail-f Systemsは、ストックホルムを本拠とする企業で、従来型ネットワークと仮想ネットワーク向けのマルチベンダー型ネットワークサービスオーケストレーション製品を扱っている。
サンノゼに本社を置くCiscoは、Tail-fのネットワークサービスオーケストレーション技術を、Ciscoのサービスプロバイダークラウドおよび仮想化ポートフォリオと統合する予定だ。これにより、物理ネットワークと仮想ネットワークのプロビジョニングと管理の自動化(そして可能であれば簡素化)を計画している。
しかし、Tail-fは今後もある程度の独立性を保ち、同社の製品は引き続き独立採算制の下で販売される予定だ。現在の顧客には、将来の販売に関する質問があれば、顧客担当者に問い合わせるよう勧めている。
Ciscoのシニアバイスプレジデント兼事業開発責任者のHilton Romanski氏は、米国時間6月17日のブログ記事で、Tail-fの頭脳集団の価値と、Ciscoの現時点で最も重要な事業戦略においてTail-fが魅力的である理由を詳しく書いている。
Tail-fの革新的で才能にあふれたチームは、NETCONFプロトコルや、データモデリング言語YANGの開発と実装においても、ソートリーダーの立場にある。これらはネットワークの簡素化と自動化を目指す上で、業界をリードするアプローチだ。Tail-fには、才能あるエンジニアが集まった素晴らしいチームもある。Tail-fの人材と技術がCiscoの既存製品と1つになれば、Ciscoのネットワークオーケストレーションへの取り組みが強化され、物理ネットワークと仮想ネットワークの両方のプロビジョニングと管理を簡素化し、自動化するのに役立つだろう。
この買収は2014年会計年度第4四半期末までに完了する見込みであり、Ciscoは約1億7500万ドルの現金と、リテンションを目的としたインセンティブを支払い、Tail-fの全株式を取得することに合意している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。