Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は、米国時間9月10日、世界中のAppleファンに向けて、「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」は「iPhone市場最大の前進だ」と発信した。しかし、大きなiPhoneというのは、ビジネスユーザーにとってはよいことなのだろうか?
その答えは、iPhone 6とiPhone 6 Plusが、仕事をしやすくしてくれるかどうかによって変わる。この記事では、この2つのスマートフォン(画面サイズはそれぞれ4.7インチと5.5インチ)が生産性を向上させてくれるのかを考えていこう。
よい点:なぜiPhoneはビジネスユーザーに向いているのか
1.より素早くコミュニケーションが取れる
大きな画面を持つスマートフォン(いわゆる「ファブレット」)が役に立つのは、YouTubeの動画や写真を見るときばかりではない。ビジネスユーザーは、一目でより多くの情報を見て取れるようになる。
Appleは同社の付属アプリケーションを再設計して画面を2カラムのデザインにし、大きくなった画面を生かせるようにした。iPhone 6 Plusのデモンストレーションでは、メッセージアプリの右側にメッセージの内容を表示し、左側に他のメッセージのリストを表示しているところが見られた。これは、メッセージや電子メールを選んで表示する際に、いちいち1つずつ開けたり閉じたりして残りメッセージのリストを見る必要がないということだ。
これで、ミーティングの間で忙しいときに、同僚からの重要なメールだけを処理し、社交的なメッセージは後でゆっくり見るために残しておくのも簡単になる。特にiPhoneのメッセージアプリには、次のメッセージを表示するボタンがないため、かなり便利になるはずだ。
さらにiPhone 6 Plusでは、発信者のプロフィール写真が表示されるため、会話の文脈が分かりやすく、返信にかかる時間をさらに短縮できるはずだ。
「QuickTypeキーボード」が次の単語を予想してくれるため、より素早く正確にメッセージを入力できるようになったことも、指摘しておく価値があるだろう。CanalyのアナリストTim Coulling氏は5月に、The Guardianに対し、画面でより多くの情報を見られる点が、ファブレット人気の原動力だと語っている。「画面が大きいことは、ブラウジングのために重要になってきている。大画面では電子メールも読みやすい」 (Coulling氏)
2.クラウドとの連携
iPhone 6とiPhone 6 Plusの画面はただ大きいだけでなく、ピクセル数も増えている。iPhone 6 Plusはなんと200万ピクセルであり、iPhone 6の2倍にもなる。