明治安田生命では、2013年11月にオープン系基幹システムの資源更改対応においてVMwareの仮想化ソフトによる仮想基盤を構築した。その基幹システムを軸に、プライベートクラウド基盤へ発展させていく計画を立てた。
今回は、従来の仮想基盤の評価と期待値の試算に基づく方針の策定、クラウド移行への影響力の分析、移行を進める上でのポリシーの定義を実施した上で、具体的なアクションプランを策定。明治安田生命および同社のIT子会社である明治安田システム・テクノロジーと協業し、進めたという。
プロフェッショナルサービス本部 本部長 神戸利文氏
これにより、提供するITサービスが明確化、標準化され、社内やグループ内の各システムをプライベートクラウドに集約していくための行動計画や、今後のロードマップを作成することができたという。明治安田生命のシステム基盤を「メインフレーム」「プライベートクラウド」「パブリッククラウド」の3つに定め、各サービスをユーザーに提供していくことが可能になったとした。
ヴイエムウェアが擁するコンサルティング部隊は、現在50人ほどで四半期に100件程度の案件を受け持つ。2012年1月にVMwareでコンサルティグサービスを開始した流れから日本でも2012年11月にサービスを開始している。
コンサルティングサービスを提供するプロフェッショナルサービス本部で本部長を務める神戸利文氏は「海外の事例が紹介できるのが強み」と話す。
「最近、案件が増えている。これは、(IT部門だけでなく)ビジネスサイドまで仮想化の有益さが浸透したということ。これまでサーバの仮想化案件が多かったが、(ネットワークを含めデータセンターの)全体最適を図りたいという顧客が増えている」(神戸氏)
さらに神戸氏は「仮想化に着手しているユーザーも、ネットワークを含めデータセンターの全体最適という観点では、そのシステムはサイロ化しており、まだまだ仮想化の恩恵にあずかれていないケースが多い。われわれからするとオンプレミスサーバを抱える企業や仮想環境にシステムを最適化できていない企業は、多くのコストを削減ができる宝の山にみえる」と語っていた。