元Googleの重役であるMegan Smith氏が、旧態依然としたテクノロジに固執するホワイトハウスの最高技術責任者(CTO)に就任してから4カ月が過ぎた。未だにフロッピーディスクを使用している部署もあるという現実に直面した彼女は、カルチャーショックを乗り越えようと悪戦苦闘している。
ちなみにSmith氏の前任者達は、いずれもホワイトハウスのテクノロジ問題を根本的に解決することはできなかった。その結果、Barack Obama大統領が政権中枢に史上初となるCTOのポストを新設してから5年が経った今も、時代遅れのテクノロジには改善の兆しがみられない。
提供:White House
Smith氏はBlackBerryと型落ちしたDell製ラップトップでの日常業務を強いられているが、それら時代遅れのテクノロジをホワイトハウスから追放するのが彼女の仕事だ。米国時間1月3日のThe New York Times紙に掲載されたインタビュー記事の中で、Smith氏は「問題の改善に取り組んでいる」と快活に答えているが、記事の論調は悲観的である。Smith氏は大統領に直接報告できる立場にいるようだが、不十分な予算しか与えられていない。また、ホワイトハウスに隣接するアイゼンハワー行政府ビルで、わずか11名の部下とともに簡素なオフィスに閉じ込められた彼女には、他の部門に対する権限もほとんど与えられていない。
記事の中では、Department of Better Technologyの共同設立者であるClay Johnson氏も、Smith氏が直面している最大の問題は予算と権限の欠如だと述べている。Department of Better Technologyは、2008年にオバマ大統領のオンライン選挙キャンペーンを取り仕切り、2期目に突入した政権にも協力したテクノロジ企業だ。
次期大統領選までに残された2年間で、Smith氏が実質的な変革を成し遂げられるかどうかは不透明だ。変革を成し遂げようとする彼女自身の能力に不足はない。問題は、変革に必要な予算と権限が彼女に与えられていない点にある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。