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仕事やビジネスも変わる--なぜモバイルは重要なのかを考える

小池晃臣

2015-06-23 13:36

社会の変化からワークスタイル変革とモバイル活用を考える

 5月29日、エンタープライズのモバイル活用をテーマにしたセミナーが朝日インタラクティブの主催で開催された。

 セミナーは「モバイル活用がもたらす圧倒的な競争力--導入の成功と失敗を分けた違いとは?」と題し、最初に行われた基調講演には、アイ・ティ・アール(ITR)の代表取締役でプリンシパル・アナリストの内山悟志氏が登壇した。

 「モバイルで加速するデジタルビジネスとワークスタイル変革」と題した同氏の講演では、モバイルデバイスの普及によって、生活のみならず、企業での働き方やビジネスそのものにも変革をもたらすことが期待されるなか、デジタルイノベーションの時代でのモバイル戦略のあり方について言及された。

 冒頭、同氏はこれからの社会における大きな潮流についての4つの予測を示した。まず1つは、さらなるグローバル化の進展だ。

内山悟志氏
ITR プリンシパル・アナリスト 内山悟志氏

 「今後、国をまたがったコミュニケーションやコラボレーションがさらに進み、ネット越しで世界中の人々と会議を行うようなことも当たり前となるだろうし、ひょっとしたら、皆さんのオフィスで働く人の半数が外国人になるかもしれない。そうなると、働き方にもビジネスそのものにも大きな影響が出てくるだろう」と内山氏は指摘する。

 予測の2つ目は、就労者と就労形態の多様化である。少子高齢化で労働力が不足すれば、企業にとってシニア世代や結婚、出産後の女性、外国人の活用が必要になる。このように就労者のダイバーシティが進行するに従って、多様な雇用形態や就労形態に対応することが求められるのである。

 「そのためには、ITはもちろん、人事制度や意思決定のあり方などにもメスを入れなければならない」(内山氏)

 予測の3つ目は、“トライブ”化する組織と人材だ。トライブとはもともと部族を意味する言葉で、要は会社という組織だけでなく、同じ目的で集まった仲間やSNSなどでつながった趣味の集まりなどを指す。そうしたトライブ化した組織が今後主流になってくると、会社という組織を越えて、時には個人単位でもビジネスへの関わりが生まれてくるくるという。そんなトライブ化した組織では、場所や時間にとらわれずにコミュニケーションができることが何よりも重要となるのだ。

 そして4つ目の予測は、デジタル化で産業や事業、職業までもが変容することである。IT化が進むと、将来消えてしまう職業が出てくる一方、今は存在しない職業に就く人も現れてくるはずだ。内山氏は「デジタル化は雇用を奪う側面もあるが、雇用を生み出す側面もあることを忘れてはならない」と強調する。

 こうした4つの予測に大きく関係してくるのが、今後期待されるデジタルイノベーションだ。企業で今まさに始まっているデジタルイノベーションは、内部には業務の変革をもたらし、外部にはビジネスの変革をもたらすといったように、破壊と創造を伴うような大きな変革になろうとしている。特に注目されているのがビジネスの変革であり、新規の顧客価値の創出、ビジネスモデルの転換、新規事業分野への進出などが進みつつある。


※クリックすると拡大画像が見られます

 「そこでは、モバイルデバイスの活用も重要な要素となっていくだろう」と内山氏は主張する。デジタルイノベーションでのモバイルの位置付けは、社会と産業のデジタル化、顧客との関係のデジタル化、組織運営や働き方のデジタル化において特に大きな役割を担う存在となる。そして先の4つの予測を背景にワークスタイル変革が求められるようになると、スマートデバイスをいかに浸透させて業務やビジネスを変えていくかが成否の鍵を握るのである。

 「ワークスタイル変革とは、IT部門だけでなく経営部門や人事部門も交えて歩調を合わせて行うべき取り組みだ。まず社員にスマートフォンを配って在宅勤務を試してみるなど試行錯誤しながら確立していくアプローチもあるだろう。ただその一方で、将来の働き方についてのビジョンを描くことも重要だ。モバイルのメリットを最大限に享受しつつも、安心安全な活用と負荷のかからない運用を実現していくことにも注力してほしい」と内山氏は訴えて講演を締めくくった。

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