IBM Researchは米国時間7月9日、パートナーのGlobalFoundries、サムスン、ニューヨーク州立工科大学ナノスケール理工学カレッジとともに、初の機能する7ナノメートル(nm)ノードのテストチップを開発したと発表した。
IBMは今回のテストプロセッサが、ムーアの法則に沿った発展をもう少し続けて最終的に大量の分析ワークロードをこなす、さらに小さな半導体の出発点となることを期待している。
7nmというノードのサイズは人間のDNAの直径2.5nmよりもやや大きい。ここまで微細なプロセッサを製造しようとすると、これまではチップの性能低下につながっていた。現在の成熟したプロセッサのサイズは10nm、14nm、22nmといった程度だ。
IBMは、最終的に「Watson」、クラウド、メインフレーム、データセンターなどの同社製品に使用される半導体にブレイクスルーをもたらすため、研究部門に期待をかけている。
IBMによると、トランジスタが実際に機能する7nmのテストチップは、同社の研究チームによって、シリコンゲルマニウム(SiGe)チャネルトランジスタと極端紫外線(EUV)リソグラフィを利用するプロセスで作られたという。
IBMはチップの研究開発に5年間で30億ドルを投資する計画だ。この投資計画については2014年に概要が発表されている。
IBMは7月1日、マイクロエレクトロニクス事業をGlobalFoundriesに売却する契約を結んだ。GlobalFoundriesはIBMから知的財産、製造能力、従業員を獲得する。GlobalFoundriesはAMDの元製造部門で、株式非公開の半導体企業として最大手だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。