Googleは、「Android for Work」を利用またはテストしている企業が1万社を超えたことを明らかにした。Android for Workは、「Android」OSをより業務に役立てる技術の総称だ。
Android搭載デバイスは消費者の間で広く普及しているが、セキュリティや管理に関する懸念から企業での導入は進んでおらず、Googleはこうした懸念を払拭するため対応に乗り出している。
Googleは、世界銀行、米陸軍、Guardian Life Insurance Company of Americaをはじめ、1万社を超える企業がAndroid for Workを「テスト、デプロイ、または利用している」と述べた。
Googleによると、Woolworthsは自社で使用するデバイスでAndroidを標準採用しようとしており、またGuardian Life Insurance Company of Americaは、Android for Workをデプロイすることで、同社の従業員や保険外交員が、どこにいても個人用デバイスで業務を行えるようにしたという。
Android for Workプログラムの目的は、Androidデバイスにセキュリティと管理機能を追加することだ。
Android for Workは、4つの技術要素で構成されている。
- 業務用プロファイル:「Android 5.0 Lollipop」におけるデフォルトの暗号化、セキュリティ機能Security Enhanced Linux(SELinux)の強化、マルチユーザーサポートを基盤に、業務データを切り離して保護する専用の業務用プロファイルを提供する。IT部門は、ユーザーの個人用アプリのほかに承認済みの業務用アプリをデプロイでき、両者を区別して使用できる。
- Android for Workアプリ:「Ice Cream Sandwich」から「KitKat」までを搭載するデバイス向けにAndroid for Workアプリがあり、セキュアな電子メール、カレンダー、連絡先、ドキュメント、閲覧機能、承認済み業務アプリへのアクセスを提供するので、IT部門はこれを完全に管理できる。
- 「Google Play for Work」:企業は、Android for Workを利用しているすべてのユーザーを対象に、アプリをセキュアにデプロイしたり管理したりできる。
- 組み込み型の生産性ツール:Googleは、電子メール、連絡先、カレンダー用の業務アプリスイートを開発した。
Googleによると、このプロジェクトのパートナー企業は今や40社に達しており、その中には新たにデバイスメーカー、アプリメーカー、管理サービスプロバイダーなどが加わったという。
同様に新しく加わった移動体通信事業者のAT&T、Verizon、T-Mobile、Sprint、Rogers、Bell Canada、TELUS Mobility、KTなども、現在ではAndroid for Workをサポートしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。