日本ヒューレット・パッカード(HP)は10月1日、高度な分析とポリシー管理技術を活用したファイル分析ソフトウェア「HP Storage Optimizer」を発表した。ポリシーに沿って膨大なデータを効率的に管理することで、データの保管コストを低減し、コンプライアンス対応やインフォーメーションガバナンスの推進に役立つという。税別希望小売価格は5Tバイトで185万5000円から。2015年内の販売を予定している。
Storage Optimizerは、ポリシーベースのストレージ階層化と情報の最適化を組み合わせた。組み合わせることで、企業は効率的にストレージ量を軽減させ、非構造化データの管理コストと複雑性を減らし、さらにクラウドも含めて複数のストレージレポジトリに情報を分散し格納できると説明。データがスタブ化され格納される前に、データセットごとに詳細なポリシーを適用できるため、企業は非構造化データを総合的に把握できるとしている。
Storage Optimizerの画面(HP提供)
同製品はSharePointやExchangeなど幅広いレポジトリに接続でき、エンタープライズレベルの拡張性があると説明。内蔵されたワークフローセキュリティとオーディオ機能を提供するほか、エンドユーザーはシームレスにデータを検索できるとしている。
IDCによると、非構造化データは年間で約43%増加しており、IT予算が削減される中で、企業はどの情報をどこにどのような方法で保管しバックアップすべきかを考え直す必要に迫られている。HPは、今回のファイル分析ソフトウェアを、このような取り組みで重要な役割を果たすものとしている。
Gartnerによると、ファイル分析ツールを活用してファイルのメタデータやファイルコンテンツを分析、インデックス化、検索、追跡、レポートすることで企業はデータの運用計画とアクションを明確に認識できるという。ストレージ管理者、法務、セキュリティの専門家、ビジネスアナリストは、非構造化データの保管コストとリスクを低減し、ビジネスに不可欠な重要データの管理を効率化する方法を求めており、ファイル分析ツールで非構造化データを情報管理することで、より適切な意思決定が可能になると説明している。
日本HPは、Storage Optimizer導入に先立ち、現状のデータ管理課題の把握、新たなデータ管理のポリシー定義や実現方式を検討するワークショップやコンサルティングサービスを提供する。