Intelは米国時間11月16日、「Intel Scalable System Framework」(Intel SSF)を拡張するとともに、新たなアーキテクチャとして「Intel Omni-Path Architecture」(Intel OPA)を発表した。これにより、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)向けのクラスタ上でより多くのワークロードを処理できるようにするのが狙いだ。
一方Dellは同日、この新アーキテクチャを用いた新たなHPCシステムを発表した。また、Crayや富士通、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、Lenovo、SGI、Penguin Computingなど、他の企業もIntel OPAに基づくシステムを発表する計画だ。
Intelによると、これらのシステムが一定規模で出荷されるのは2016年第1四半期になりそうだという。Dellは、ゲノムデータの分析や、製造、研究それぞれに特化した「Dell HPC System」を発表した。ゲノムデータ分析用は16日に発売され、製造用と研究用は2016年初めに発売予定となっている。
Intelによると、ビッグデータや分析のワークロードへの需要の高まりによって、HPCが主流に押し上げられるという。その結果、HPC関連の技術やファブリックに対するアプローチにより、企業のHPC予算が増加することになるはずだ。Intelはこうした変化を、「HPC everywhere」(あらゆるところでHPC)時代の到来だと表現している。
Intel OPAは、エントリレベルから大規模なHPCクラスタに至るまでのHPCアプリケーションのパフォーマンスを向上させる、費用対効果に優れたエンドツーエンドのファブリックソリューションだ。このアーキテクチャは、テキサス先端計算センターやピッツバーグスーパーコンピュータセンターなどで採用されている。なお、両センターを含む複数の機関のシステムでは、Intelの「Xeon Phi」プロセッサの試作版が稼働している。
一方Dellは、「PowerEdge」サーバ向けとなる、Intel OPAに基づいた「Dell Networking H-Series」のスイッチおよびアダプタを発表した。同社は、Intel OPAとXeon Phiプロセッサの最適化に関して、顧客への助言を目的とするセッションを実施しているところだと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。