Excelファイルを分析--オラクル、セルフサービス型現場向けBIをSaaSで提供

日川佳三 2015年12月22日 08時00分

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 日本オラクルは12月21日、業務ユーザー向けのセルフサービス型ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトをクラウドで提供するサービス「Oracle Data Visualization Cloud Service」の提供を開始した。分析対象のExcelファイル群をクラウドにアップロードするだけで、マウス操作で自由に分析できるようになる。税別価格は1ユーザーあたり月額1万8000円で、最小契約数は5ユーザー。

 Data Visualization Cloud Serviceは、業務部門のエンドユーザーが自前で自由に分析できる、現場向けのBIソフトだ。分析対象のデータセットや定型の分析軸を情報システム部門に頼んで作成してもらうことなく、業務現場の生データを直接読み込んで、エンドユーザー自らがセルフサービス型で分析できる(図1)。主な用途は、日々の業務データから業務上の“気づき”を得るデータ探索など。

図1:現場のエンドユーザーが簡単なGUI操作だけでデータを分析できる。生データを読み込んで自由な分析軸でセルフサービス型で分析できる
図1:現場のエンドユーザーが簡単なGUI操作だけでデータを分析できる。生データを読み込んで自由な分析軸でセルフサービス型で分析できる
日本オラクル 執行役員 副社長 クラウド・テクノロジー事業統括 三澤智光氏
日本オラクル 執行役員 副社長 クラウド・テクノロジー事業統括 三澤智光氏

 まずはクラウドサービスの形態で提供し、後日オンプレミス向けのライセンスを販売する予定。執行役で副社長のクラウド・テクノロジー事業統括の三澤智光氏は、最初にSaaS型で提供する狙いについて「クライアントPC上でスタンドアローン型で動作させる使い方には課題がある」と指摘した。

 分析対象のファイルをコピーして配布するとデータが漏えいしやすいほか、データの更新時に不整合が生じてしまう。スペックが低いPCでは、データ量が増えると処理が重くなる。クラウドサービスなら、これらの問題が起こらない。

 分析対象のデータは、ExcelファイルやCSV(カンマ区切り形式)ファイルなど、テーブル形式のデータベースファイル。これらをウェブブラウザ経由でクラウドにアップロードして分析する。すでにアップロード済みのファイルがあれば、これを指定して分析できるので、データを複数ユーザーで共有できる。1ファイルあたりの最大容量は50Mバイトで、最大で50Gバイトまでのデータを登録できる。

 「売上データ」と「顧客満足度データ」などのように、複数のデータベースファイルをまとめて分析する場合、それぞれのデータベースに共通する項目名があれば、これらを自動的に関連付けて分析できる(図2)。また、項目名と項目名を画面上で手軽に対応づけることもできる(編集部注:掲載当初、この機能がないと表記しておりました。お詫びして訂正いたします)。

図2:Data Visualization Cloud Serviceの画面。複数のExcelファイルを同時に指定して、これらを自由に分析できる
図2:Data Visualization Cloud Serviceの画面。複数のExcelファイルを同時に指定して、これらを自由に分析できる

上位サービスならクラウド型のOracle DBに接続可能

 データベース管理システム(DBMS)をデータソースとして指定する場合には、2015年4月から日本オラクルが提供している上位サービス「Oracle Business Intelligence Cloud Service(BI Cloud Service)」が必要。同サービスを使えば、Excelファイルだけでなく、日本オラクルがクラウドサービスとして提供しているOracle Databaseをデータソースとして指定できる。

 BI Cloud Serviceは機能上位のBIサービスで、データを探索するセルフサービス型BI機能と、定型帳票を表示するダッシュボード機能を兼ねる。これに対して、今回のData Visualization Cloud Serviceは、BI Cloud Serviceの1機能であるセルフサービス型BI機能をそのまま利用しつつ、分析対象をExcelファイルに限定した廉価版にあたる。

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