世界スマートフォン販売台数が2008年以降最も低い伸びを記録したことが、調査会社Gartnerが発表した数字で明らかになった。
2015年10~12月期に販売されたスマートフォンは合計4億300万台で、前年同期比で9.7%増加した。とはいえ、報告書「Market Share: Devices, All Countries, 4Q15 Update(市場シェア:端末別、国別、2015年第4四半期の最新レポート)」で明らかにされた数字は、初代「iPhone」が登場し、スマートフォンブームが始まって以来最低の伸び率となったことを示している。
伸び率は低下したものの、スマートフォン全体の販売台数は増加を続けており、2015年は14億台となった。ただし、この増加はAppleによるものではない。Gartnerの計算によると、Appleの四半期で見た「iPhone」販売の伸びは、初めて低下したという。
Appleが2015年第4四半期にエンドユーザー向けに販売した端末台数は約7100万台で、前年同期の約7500万台を下回った。
Gartnerの数字は、Appleが減少した分、サムスンが増加したことを示唆しており、2015年第4四半期は韓国のサムスンが世界市場シェアと端末販売台数で、米国のライバルとの差を広げた形だ。同四半期にサムスンが販売したスマートフォンは8300万台で、前年同期の7300万台から1000万台の増加となった。
こうした販売台数の伸びにより、2015年第4四半期のサムスンの市場シェアは20.7%に拡大し、単独のメーカーとして最大の市場シェアを獲得した。
サムスンは2015年通期の全スマートフォン販売台数でもAppleを上回り、3億2000万台超となった。サムスンの市場シェアは22.5%で、Appleを上回った。Appleの2015年通期のiPhone販売台数は約2億2600万台で、市場シェアは15.9%だった。
こうした素晴らしい数字にもかかわらず、サムスンが2015年のスマートフォン市場全体に占めるシェアは、実際には減少している。その理由として、Huawei(ファーウェイ)、Lenovo、Xiaomi(シャオミ)といった中国企業との競合が激化していることがあるようだ。
Huaweiだけを見ても、同社の世界全体のスマートフォン販売台数は、2014年の6800万台から2015年の1億400万台に増加した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。