海外コメンタリー

プロジェクトマネージャーは準備が肝要--失敗を避ける7つのポイント - (page 2)

Mary Shacklett (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-05-23 06:00

支援者

 継続的にプロジェクトを支持してくれる人とともに、業務分野や、プロジェクトによって恩恵がもたらされる分野で先頭に立ってサポートしてくれる人を押さえておくことも重要だ。こうした利害関係者は、プロジェクトにおけるユーザー側のタスクが期限内に完了するよう支援してくれるはずだ。

メトリクスやチェックポイント、状況のモニタリング

 プロジェクトの各段階における完了基準と品質や、ユニットテストと品質、プロジェクトの開発サイクルにおけるその他の要素に対する目標は文書化したうえで周知徹底しておく必要がある。これらを評価し、プロジェクトの成否を判断するためのパフォーマンスメトリクスは容易に準備できるはずだ。その一方でプロジェクトマネージャーは、プロジェクト管理ソフトウェアで取り扱えない重要な兆候にも気を配るべきだ。そのためには、チームメンバーと積極的かつ定期的にコミュニケーションをとり、プロジェクトに対する自信のほどをチェックしたり、後ろ向きの態度や、作業の遅延、進捗を妨げかねない政治的な問題がないかどうかを確認する必要がある。

コミュニケーション

 ITプロジェクトの成果物を手にする人々にとって、その進捗状況や、解決すべき問題、完了予定日を随時把握できないというのは、とてもイライラさせられるものだ。重要なプロジェクトの期日が守られず、待ち望んでいたユーザーにその驚きの事実が知らされた場合、敵対的な感情が醸成されるだけではなく、予想外のプロジェクト遅延によって、そのプロジェクトの本番稼働を前提としていた他の業務プロジェクトにも影響が及んでしまう場合がしばしばある。プロジェクトの状況が思わしくない場合であっても、少なくとも週に1度は進捗を報告するべきだ。利害関係者らは報告してくれたことに敬意を払うだろうし、プロジェクトが抱える問題のいくつかを解決するための手助けをしてくれるかもしれない。

不測の事態に備えた計画

 主要ベンダーがプロジェクトの遂行に必須となるハードウェアの設置期限を守らなかったり、チーフデータアーキテクトが病気で長期にわたって開発現場を離れてしまったりするかもしれない。プロジェクトでは何が起こるか分からない。このためプロジェクトの開始前には、脅威となる要素を分析したうえで、不測の事態に備えた計画を策定しておくことが不可欠だ。事前に計画しておけば、プロジェクトに悪影響を与える事態が発生しても、代替策に移行できるようになる。

 プロジェクト管理は、マスターするまでに何年もかかる複雑なプロセスだ。このため、初めてのプロジェクトに挑むという場合、上司はあなたが過ちをおかすだろうということを認識しているはずだ。そして実際のところ、あなたは過ちをおかすだろう。しかし、プロジェクトの開始前に、プロジェクト管理における重要なポイントを網羅するような計画を作っておけば、初めてのプロジェクトでもユーザーやチーム、会社を満足させる実績を残せるようになるはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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