英ドラッグストア大手のBoots、アップルとIBMの提携による販売支援アプリを導入

Steve Ranger (ZDNet UK) 翻訳校正: 編集部

2016-06-24 10:33

 英国のドラッグストアBootsは、IBMとAppleがエンタープライズ分野で結んだ提携の下で開発された小売向けのアプリ「Sales Assist」を導入する最初の企業となる。

 IBMのSales Assistは、販売スタッフが「iPad」を使って顧客に製品情報やレビューを見せることができるほか、店内や近くの店舗で特定の製品があるかどうかを探したり、翌日配達の発注をしたりできる。Bootsは、約2300の店舗で利用する合計3700台のiPadでSales Assistアプリを利用する。

TechRepublic Japan関連記事

 Sales AssistはBootsのウェブサイト上にある製品データベースと連携して、追加や代替としておすすめの商品を表示する。ある地域では日焼け止めが売れているのに、別の地域では日焼けしたように見せるクリームが売れているなど、ローカルのトレンドも表示できる。

 これまでBootsの店員は各自のタブレットから自社ウェブサイトにアクセスしていたが、ウェブサイトには追加のコンテンツも含まれているため、ナビゲーションに手間取っていた。また内部システムとの接続もなかった。

 現在iPadでは決済ができないが、Bootsによると今後機能を拡充していくとのことだ。Bootsのオムニチャネル開発担当ディレクターRobin Phillips氏は、「ロードマップという点では、『どうしてこれができないの?』というようなものについては将来可能にしていくつもりだ」と述べている。

Bootsのオムニチャネル開発担当ディレクター、Robin Phillips氏
Bootsのオムニチャネル開発担当ディレクター、Robin Phillips氏
提供:IBM

 IBMとAppleは2014年7月、エンタープライズアプリの開発とiPad、「iPhone」、「Apple Watch」の販売で提携している。Appleは継続的にエンタープライズ分野を進めており、IBMとの提携は大きなものとなる。iPhoneの販売が振るわず、iPadの販売台数が減少に転じる中、Appleは新しい成長としてエンタープライズ分野に期待している。IBMとの提携は、Appleのハードウェア専門知識とIBMのビジネス向けアプリケーションの統合能力を組み合わせるものだ。

 Bootsは、IBMのクラウドプラットフォーム「Bluemix」を利用してSales AssistとBootsのアプリケーションやデータを結びつけている。Bootsのウェブサイトは、「IBM WebSphere Commerce」上で動いている。

 

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]