HP Inc.は米国時間6月30日、「サービスとしてのデバイス」を実現する「HP Device as a Service」(HP DaaS)の提供を企業向けに開始したと発表した。これはデバイスを購入した時からリサイクルの日に至るまでのライフサイクル全体を管理することで、デバイスの入手や運用状況を一元的に管理するというものだ。また、HP DaaSには、IT部門の負担を軽減するアナリティクスサービスや最適化サービスも含まれている。
HPのサポートサービス担当グローバルバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるBill Avey氏は、製品とサービスをこのようなかたちでパッケージ化することで、HPは顧客に向けてよりカスタマイズした製品を提供できるようになるとともに、顧客は製品の持つ力を最大限に引き出せるようになると述べた。
Avey氏によると、HP DaaSは顧客からの要望を受けて実現したサービスであり、同社は広告費を一切使うことなく、既に20カ国で顧客を獲得しているという。
契約はオフィスの机単位、すなわちデバイス単位を基本としているため、Avey氏は「採用するうえで、非常にクリーンかつ透明性の高いコストモデルとなっている」と述べた。
一般的なサブスクリプションはまず、PCやプリンタ、POS端末といったHP製品の選択から始まる。そして契約には設定/インストールや、データの移行、オンサイトでのサポート、機器のリサイクルを含むさまざまなサービスの組み合わせを含めることができる。
HP DaaSによって、組織全体におけるデバイスの使用状況を監視するというIT部門の作業が支援される。また、HPはデバイスのバッテリ寿命といったものの監視もサポートしている。これによりユーザーは業務に支障をきたす前に交換用のバッテリを入手できるようになるだけでなく、HPもサプライチェーンを最適化できるようになる。またAvey氏は、リサイクルサービスによって、誰も使わなくなった古いデバイスが引き起こすセキュリティ上の脆弱性という問題も避けられるようになると述べた。
HP DaaSはマルチベンダーにも対応している。Avey氏によると、HPは競合他社の製品も引き受け、管理やサービスを実施できるという。また、複数のOSにも対応しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。