千趣会は、同社の運営する通販サイト「ベルメゾンネット」の顧客体験を向上するために、IBMの顧客体験管理ソフトウェア「IBM Tealeaf CX」を採用した。
利用者が急増しているスマートフォン向けのモバイルサイトを利用する顧客が、何に迷ったり、困ったりしているのかを迅速に把握、分析し、改善することで収益性のさらなる向上を目指す。
千趣会が2000年に開設したベルメゾンネットは、PC向けとモバイル向けの通販サイトで、ファッションや生活雑貨など幅広いカテリの商品を販売。
通販事業の重点施策として「EC販売力強化」を推進する同社。スマートフォンでショッピングを楽しむ顧客が増加する中、モバイルサイトの利便性と顧客体験の向上が急務となっていた。
ベルメゾンネットはこれまで、解析ツール上の定量データや一部の顧客行動に基づいた仮説に対するA/Bテストなどの検証を通して顧客体験向上に取り組んできたが、効率的かつ迅速に、すべての顧客行動を把握・分析するために新ソフトウェアの採用に踏み切った。
具体的には、サイトを訪れた顧客がフォーム入力のどこでつまずいているかを把握するフォーム分析や、サイト上での顧客行動をリプレイすることで顧客がどのような箇所で困っているのかを把握するストラグル分析を実施。顧客が購入に至らず離脱したことによる機会損失を金額として算出する機能などで顧客体験を可視化し、適切にビジネスへの影響を把握することで、よりデータに裏付けられた顧客体験の向上を実現する。
千趣会でベルメゾンネットのUI/UX改善を担当する綿引辰弥氏は、顧客満足のためにニーズに合った商品だけでなく、良質な顧客体験を提供したいと考えているという。
「スマートフォンでの買い物が急増する中で、より良い顧客体験を届けるためには、最新のITを活用して迅速かつ効率的に正しい顧客理解を深めながら、サイトを改善し続けることが必要。今回の採用により、素早くソリューション導入を進められ、かつ経営の要望にできるだけ短期間で応えられると期待している」
千趣会では、モバイルサイトに続き、今後PC向けの通販サイトでもTealeaf CXを活用して顧客体験を改善していく。