悪用されていた「Windows」の脆弱性、月例パッチで修正

Zack Whittaker (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-11-09 08:05

 Microsoftは、ハッカーらに活発に悪用されていた「Windows」のセキュリティ脆弱性を修正した。

 同社は米国時間11月8日、「Patch Tuesday」として知られる月例セキュリティパッチの一環として、このパッチをリリースした。

 同社のセキュリティ情報によると、「重要」と評価されたこのパッチにより、特権の昇格に関連する複数の脆弱性が修正されている。これらの脆弱性は、Windowsのカーネルモードのドライバがメモリ内のオブジェクトを正しく処理しない場合に悪用される恐れがある。

 攻撃者は、ユーザーがコンピュータにログインしている間に、特別に細工されたアプリケーションをユーザーに開かせる必要がある。

 これに成功すると、攻撃者はプログラムのインストール、データの削除、完全なユーザー権限を持つ新しいアカウントの作成などにより、「影響を受けるコンピューターを制御」する可能性があると、セキュリティ情報には記されている。

 このセキュリティ脆弱性の詳細は、10月31日にGoogleによって最初に公開された。

 Googleは通常、3カ月間は脆弱性を一般に公開しないが、ハッカーらによって悪用されている証拠があるとしてこの脆弱性の開示に踏み切った。

 Microsoftは、公式ブログの記事でこの脆弱性を認めた。

 Windows担当プレジデントのTerry Myerson氏は、Strontiumというロシアのハッカー集団が、特定の標的または組織の攻撃を目的とする小規模なスピアフィッシング攻撃を実行したと述べた。

 Myerson氏によると、最新の「Anniversary Update」を実行する「Windows 10」ユーザーはこの脆弱性の影響を受けないという。

 6件の緊急の脆弱性(そのうち1件はWindowsの全バージョンに影響を与える)も修正されている。また、「Internet Explorer」と「Edge」ブラウザの累積的な更新プログラムを含む、その他8件の重要な更新プログラムも同時にリリースされている。

 

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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