Donald Trump氏が次期米国大統領に選出された。Trump氏がいかにサイバー危機を管理していくのかを考えてみる価値はあるだろう。Forresterは、次期大統領が就任後100日以内にサイバー危機に対応しなければならないと予想している。
大統領選の前には、クリントン氏の電子メールのリークや、国家のネットワークを狙った動きのほか、大規模なIoTサイバー攻撃も起こった。Forresterのセキュリティ予想レポートは、「最初の100日のうちに、新しい米国大統領はサイバー危機に直面することになるだろう」としている。さらに、多くの信頼できる情報源が、大統領選の期間中に、DNC(米民主党全国委員会)のシステムへの侵入とメールのリークにロシア政府が関与しているとしていたことや、ハッキングツールが国家安全保障局(NSA)により使用されていたものと考えられ、オンラインで競売にかけられていることなどに触れている。
米国またはTrump次期大統領がどのようにサイバー危機に対応するのかは分からない。だがTrump氏が自身のウェブサイト上で表明している考えの中には、サイバー防衛と脆弱性の見直し、さらなる保護のための推奨策の導入、政府職員のサイバーセキュリティに関する意識向上のための訓練の義務化、防御と攻撃の両方で技術を開発することなどが並んでいる。
おそらくForresterの予想で最も重要なのは、政府に向けられたどのような攻撃にもエンタープライズが巻き込まれるだろうという点だ。エンタープライズ企業は地政学的な懸念をサイバーセキュリティのプランニングに組み入れる必要があるという。
このほか、サイバーセキュリティ問題の大きな影響としてForresterが挙げている中で考慮すべきものは以下の通りだ。
- セキュリティ侵害が原因でFortune 1000の企業が破綻するだろう。サイバー攻撃に起因する破産、買収、あるいは規制の適用により、姿を消す企業があるだろう。
- ヘルスケア関連のセキュリティ侵害が小売への攻撃と同じように見受けられるようになるだろう。
- 50万以上のIoTデバイスが不正にアクセスされるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。