総合メディカル、「SAP S/4HANA Finance」を導入--決算や業務の精度向上

NO BUDGET

2016-11-28 14:56

 総合メディカル(福岡県)は、580店舗を超える調剤薬局の運営をはじめ、全国の医療機関や医師の多角的な経営を支援する企業。スピーディな経営判断を実現するための経営基盤の強化を目的に、2015年6月から会計システムの刷新に取り組んでいる。

 同社が導入した新システムは、SAPジャパンの「SAP S/4HANA Finance」をコアエンジンとし、決算精度の向上と日常業務のシンプル化を図っている。また、災害復旧(DR)対策として国内複数拠点でのデータバックアップも実施している。IIJが提供するクラウドプラットフォーム「IIJ GIO」サービスを活用し、2016年10月から本稼働している。

 今回の刷新では、財務会計と管理会計のデータベースを一元化した。これにより、財務と管理、両会計情報の整合性が担保され、照合作業を削減するとともにデータ精度を向上した。また、債務と債権の管理を複数の業務システムから会計システムへ集約することで、入出金管理や残高管理等の取引先管理業務が効率化している。

 一方、得意先、仕入先、会計などのマスタ情報も一元化している。これにより、グループ会社を含むシステム間の整合性を担保できるようになり、取引条件を標準化した。

 さらに、SAP S/4HANA Financeの機能を活用し、営業現場や調剤薬局から正確な取引明細レベルのデータをリアルタイムに取得できるようになり、会計データに加え、非会計データ(取引情報)を用いた経営分析が可能となった。

 アビームコンサルティングは、プロジェクトのノウハウを集約した「Industry Framework」(業種別業務プロセス標準モデル)を使い、構想策定から業務改革、システム稼動に至るまで全面的に支援した。

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