岩井氏:私のキーワードは「世界平和」ということで(笑)。デロイト トーマツでは、CSIRTとインシデントレスポンス部門、サイバー・インテリジェンスセンターが連携できるようになっています。それは日本もありますし、ヨーロッパ、米国にもあります。それぞれ独自の情報を持っているわけです。
デロイト トーマツ リスクサービス(DTRS) サイバーリスクサービス シニアマネージャー 岩井博樹氏
一方、これだけインターネットでつながっている世界ですので、脅威ということが世界共通のテーマです。脅威を軽減できるような活動ができればということがひとつ。もうひとつ懸念しているのが、私たちの仕事が自動化ツールや(機械学習など)AIと共存できるかでしょうか。近い未来にAIを活用することで効率的なインシデントレスポンスができるようになると信じて、活動を続けていきたいですね。
村上氏:そうするとヒューマンエラーも少なくなる。
岩井氏:ああ、きれいにつないでいただきました。
村上氏:私も、システムでできることはシステムでやるべきだと私も思っていますが、今のところはなかなか難しいので、人間と機械でどのように作業を分けるかのハンドリングは今後の課題といえますし、人も足りないということは経営の課題になってしまいますね。
北村氏:各企業がこんなに苦労しないといけないのか、ということもあります。大成建設では、少なくともグループ会社はインフラを全部まとめました。では、業界ではできないのかとか、官公庁でいえば県でできないかとか、そういう部分もありますよね。
岩井氏:経済の発展であったり、セキュリティレベル、被害の軽減。予防策ではなくて被害の軽減という観点で考えると、たとえばシンガポールでは、情報漏えいしたら罰金ですが、データが暗号化されていれば報告義務はないと聞いたことがあります。