さくらインターネットは、自社の高火力コンピューティング基盤が、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)と先端素材高速開発技術研究組合(Hi-Mat)で共同運営するスーパーコンピューターシステムに採用されたと発表した。
提供規模はサーバ台数で1024ノード、合計3万2768コア、総理論演算性能は約1.153ペタフロップス(Pflops)としている。スーパーコンピューターの領域において、サービス利用によるコンピューターリソース調達の機運は高まってきている。
従来は、利用企業が自前の資産として必要な機材を調達し、構築、運用していたが、電力消費量と資産管理コストの増加を回避するため、コンピューターリソースをサービスとして利用したいニーズが増えている。
さくらインターネットの演算に特化したサービスである高火力コンピューティング基盤を基にしたクラウド型の利用方法を採用した。これからのスーパーコンピューター領域における調達方法に与える影響は非常に大きいと考えられるという。
高火力コンピューティング基盤は石狩データセンターを通じて提供するもの。データセンターのエネルギー効率を表す指標であるPUE2は「都市型データセンターでは一般的に1.5~2.0であるのに対して、石狩データセンターでは、通常外気冷房のみで1.11、夏季に従来型の空調運転をおこなった場合でも1.21を実現」しており、消費電力を大幅に抑え、CO2を削減できるとしている。