日本マイクロソフトと新潟県の小柳建設は4月20日、都内で共同記者会見を開催し、建設会社の業務に、Windows 10を搭載するマイクロソフトのホログラム技術「HoloLens」を総合的に活用するプロジェクト「Holostruction」の推進で両社が協業すると発表した。
Holostructionは、建設における計画、施行や工事、検査の効率化とアフターメンテナンスのトレーサビリティを可視化するコンセプトモデル。
HoloLensにより現場から離れた発注者が現場の状況を把握した上で意思決定できる
ホログラム技術により、建設現場などにおいて、工事計画などの詳細情報を仮想的なスクリーン上に投影するといった手法による業務の透明性確保や、建築関係文書などのデジタル化、現場の作業者と同じ視界を共有した上で関係者がコミュニケーションを実施するなど、建設業における総合的なデジタル変革を推進するのが狙いだ。
小柳建設の社長を務める小柳卓蔵氏は、建設業界が抱える課題に、少子高齢化に伴う就労人口の減少や建設事業の構造改革、法制度や環境を挙げ、これらへの対応に迫られていると指摘する。
そうした課題を解決する施策の1つとしてHololensに着目したという。Holostructionでは特に、事業の透明性、安全性、現場の効率をそれぞれ高めていくという3点をコンセプトとしている。
導入プロジェクトは「全社的な取り組み」として進めた。土木などの現場担当者やIT担当者などが集まったチームを編成したという。高年齢社員も多い中「当初はホログラム技術に懐疑的だった社員も、実物を見て“とんでもないことが起きているようだ”」という印象を持つようになっていたと話している。
下記は発表会での動画や資料などから抜粋したもの。