調査

CEOがAIに代替する職種「デスクトップサポート」「データアナリスト」--ブロケード調査

NO BUDGET

2017-05-21 07:00

 ブロケードは、4月27日、デジタル変革にかかわるスキルについての調査結果を発表した。世界各国のITリーダーの半数以上(54%)が、今後12カ月以内にIT人材不足に悩まされるだろうと予想していることが分かった。

 この調査は、この3月に実施されたもので、米国、英国、フランス、ドイツ、シンガポール、オーストラリアの従業員500人以上の企業のIT意思決定者630人を対象にしている。

 今後キャリアを進めていく上で重要と思うスキルについて、回答者全体の22%がサイバーセキュリティを挙げた。これに続く同点2位はAIとIoTセキュリティで18%。AIが首位になったのはフランスとオーストラリアで、ドイツではIoTセキュリティがトップだった。

 AIについては、グローバルな回答の半数近くが、ビジネスの観点から重視されることが増えたと答えており、CIOの役割にも影響を与えるという。また回答者の56%は、将来にわたって職を確保するには、AI関連のスキル開発が重要と考えていることも分かった。

 同調査では、AIによってすでに置き換わった現行の職種についても質問しており、その結果は、デスクトップサポート(23%)、データアナリスト(20%)、ソフトウェアテスト(17%)、システムアーキテクト(14%)、ネットワークエンジニア(11%)が上位となった。また今後10年以内の見通しについて聞くと、デスクトップサポート(37%)、データアナリスト(34%)、ソフトウェアテスタ(33%)、システムアーキテクト(31%)、ネットワークエンジニア(31%)となった。

 IT人材不足の要因については、スキル不足、時代にそぐわないスキルの蔓延、経営陣レベルでの研修に対するコミットメント不足、急激に変化する技術環境などがあるという。回答者の92%は、今後のITスタッフの雇用についてある程度の懸念があるとし、54%は応募者にスキルのある人材がいないことに悩んでいる。

 回答者の67%は、スキルのギャップの改善のカギとなるのは、研修にもっと資金を回すことだと考えている。スキル強化に必要な時間は世界的に増加が続いており、現在は15%の時間をかけているが、今後は22%となる見込みだという。しかし、現在学習とスキル開発に費やしている時間については、週に3時間という結果だった。シンガポールの回答者は、週に平均4時間かけている。

 また、IT部門がスキル開発に取り組めない原因として、特に予算不足(45%)と研修時間(45%)を挙げている。これらの要因を選んだ回答者は、オーストラリアではそれぞれ60%と50%と高かったが、ドイツでは37%と30%だった。

 経営陣のスキル研修に対するコミットメントについて、回答者の44%は、新規スキル獲得について、経営陣は本来の価値より低く見ていると考えている。この数字はオーストラリア(59%)と英国(50%)で特に高く、米国(42%)、ドイツ(41%)、シンガポール(40%)、フランス(34%)となった。

 回答者全体の20%近くが、経営陣は知識やスキルの獲得をビジネスのアセットではなくコストと見なしていると考えている。国別ではオーストラリアの回答者は35%と最も高い。一方、フランスとドイツでは回答者の過半数は、スキル強化をアセットと見ている。

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