基幹システムのクラウド移行、キーワードは「Lift&Shift」(前編)

山田竜司 (編集部) 飯田樹 2017年06月19日 07時00分

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 クラウドに移行したいと考えていても、既存のシステムに阻まれてしまう事例はしばしば見られる。クラウド移行は標準化できるのか、またその方法はどのようなものになるのか。AWS(Amazon Web Services)に特化したクラウドインテグレーターである、サーバーワークス代表取締役社長の大石良氏に話を聞いた。

 --今日は、クラウド移行の標準化について、そもそも標準化は可能なのでしょうか。


サーバーワークス 代表取締役社長 大石良氏

 クラウド移行のプロセス自体を標準化するのは難しいですが、コンセプトは標準化できると思っています。それは「Lift-and-Shift」(荷物をいったん持ち上げて、シフトさせる)です。

 つまり、システムを改修せず、As-Is(現状)でもいいので、いったんクラウドに移行して(Lift)、その後、徐々に「クラウドらしいサービス」を使うことです。このコンセプトを米国の先進ユーザーの多くが採用しています。

 2016年、AWSの年次イベント「re:Invent」でエグゼクティブ向けにAWS 最高経営責任者(CEO)のAndrew Jassy氏と、Amazon CEOのJeff Wilke氏によるディスカッションがありました。

 そこでJeff氏が、Amazon自体のインフラをAWSに変えていった過程の話の中で、何度も「必勝パターンはLift-and-Shiftだ」と言っていたのです。

 クラウドファーストだからと言って、今までVisual BasicとWindowsサーバとSQLサーバで運用していたものを、突然プログラム実行環境「AWS Lambda」などでやろうとすると、組織面、運用面、開発プロセスで時間がかかります。

 すると、システムを構築している間にAWSが次のサービスを出してきて、今までのことが無駄になってしまう。

 まずは、As-Isで良いので今のネットワークトポロジやシステム構成を可能な限りAWSに持っていく。

 そこから部分的に、例えばデータベースをAmazon RDSに持っていき、その中でもある部分にはMySQLと互換性のあるAuroraやNoSQLのDynamo(DB)を使ってみる。

 データを蓄積しているだけなら、クラウド型データウェアハウスサービスのRedshiftにする。そういう形で、少しずつほぐしていくのが、われわれが考える必勝パターンです。

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