Oracleは米国時間6月21日、2017会計年度第4四半期決算(5月31日締め)を発表した。クラウド事業の力強い成長によって市場予想を上回る内容となった。
非GAAPベースの純利益は38億ドル、1株あたり利益は89セントだった。また、売上高は109億ドルに達した。なお、前年同期は売上高が106億ドル、非GAAPベースの利益は1株あたり81セントだった。
アナリストらは非GAAPベースの1株あたり利益を79セント、売上高を104億6000万ドルと予想していた。
第4四半期の成長は、クラウド事業がけん引した。クラウド関連の売上高は前年同期比58%増の14億ドル、非GAAPベースでは同64%増の14億ドルだった。
クラウド関連のSaaSの売上高が前年同期比67%増の9億6400万ドル、非GAAPベースでは75%増の10億ドルだった。また、クラウド関連のSaaSの売上高は今回初めて非GAAPベースで10億ドルに達した。
クラウド関連のPaaSおよびIaaSの売上高は、前年同期比40%増の3億9700万ドル、非GAAPベースでは42%増の4億300万ドルだった。
一方、売上高の多くは現在もオンプレミスソフトウェアとなっている(69%)。同四半期におけるオンプレミスソフトウェアの売上高は、前年同期比1%減の75億2000万ドルだった。また、ハードウェアの売上高は13%減の11億ドル、サービスの売上高は3%増の8億9400万ドルだった。
Oracleは現在、クラウド事業に正面から取り組んでおり、幹部らは同事業が軌道に乗ったことを示している。最高技術責任者(CTO)のLarry Ellison氏は、Oracleがクラウド分野の売上高を伸ばすうえで必ずしも新規顧客を獲得する必要はなく、既存顧客にクラウドへと移行してもらい、そのまま運用を続けてもらうだけでよいとコメントした。また同氏は、AT&Tが社内に抱えているOracle関連のワークロードをOracleクラウドに移行するという大規模契約についても言及した。
最高経営責任者(CEO)のMark Hurd氏は、第4四半期における新たな年間経常収益(ARR)が8億5500万ドルとなり、同社の2017会計年度におけるARR目標の20億ドルを上回ったことについて言及した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。