Cisco Systemsは米国時間8月21日、Springpathを買収する計画を発表した。金額は約3億2000万ドルとしている。
Springpathはカリフォルニア州を本拠地とし、ハイパーコンバージェンス向けの分散ファイルシステム技術の開発で知られる企業だ。これを利用して、サーバベースのストレージシステムを構築できる。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)システム分野は少し前から企業向けハードウェアベンダーが注力している分野で、IDCも2020年に60億ドル規模の市場になると予想している。ハイパーコンバージェンスでは、ソフトウェア定義アーキテクチャ技術を利用して実装が簡素化される。
Springpathは2012年創業で、Ciscoは2年前に同社のシリーズC資金調達を率いたという関係だ。両社の提携により、Ciscoは2016年初めにコンピューティングとネットワーキングにソフトウェア定義ストレージを組み合わせた「HyperFlex」プラットフォームを発表している。
Ciscoは今後、Springpathを利用して自社のデータセンターポートフォリオを強化し、コンピューティング事業を成長させる狙いだ。組織という点では、Liz Centoni氏が率いるCiscoのコンピューティングシステム製品グループにSpringpathを統合する計画だ。買収はCiscoの2018会計年第1四半期に終了を見込む。
「この買収は我々のデータセンターポートフォリオに価値をもたらすものとなり、ソフトウェア中心のソリューションに移行するという全体の戦略に沿うものとなる」とCiscoの事業開発担当バイスプレジデント、Rob Salvagno氏はコメントしている。
Ciscoは2017年に入り、活発に企業買収を続けている。5月、Ciscoはエンタープライズ向け会話ベースの人工知能(AI)プラットフォームを提供するMindMeldを買収すると発表した。
同じく5月、ソフトウェア定義WANスタートアップのViptela買収を発表、その3日後には、人材と技術を獲得する目的でデータ分析企業SaggezzaのAdvanced Analytics Teamを買収したと発表した。1月にはAppDynamicsを37億ドルで買収すると発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。