調査

2021年にクラウド型ホスティングが最大に--データセンターサービス市場予測

NO BUDGET

2017-10-11 13:21

 IDC Japanが10月5日に発表した国内データセンター(DC)サービス市場予測によると、2017年の国内DCサービス市場は前年比7.2%増の1兆1780億円となる見込み。2016~2021年の年間平均成長率(CAGR)は8.1%で、2021年の市場規模は1兆6230億円と予測している。

 今回予測されたCAGRは、2015~2020年のCAGRに比べるとさらに上昇しており、市場規模が1兆円を超えても成長率上昇が継続しているという。こうした成長の加速にはクラウドサービスの利用拡大が大きく寄与しており、特にAmazonやGoogle、Microsoftなどのいわゆるグローバルメガクラウドサービスの利用範囲を国内の企業や団体が積極的に拡大させていることが要因だとしている。

2016~2021年の国内データセンターサービス市場売上額予測(2016年は実績値、2017年以降は予測値、出典:IDC Japan)
2016~2021年の国内データセンターサービス市場売上額予測(2016年は実績値、2017年以降は予測値、出典:IDC Japan)

 今回の調査では、国内DCサービス市場を「コロケーション」「クラウドデリバリホスティング」「従来型ホスティング」の3つのセグメントに分けて予測した。

 コロケーションとは顧客が所有するIT機器を事業者DC内に設置して運用するサービス。クラウドデリバリホスティングとはクラウドサービスによって提供されるホスティング。従来型ホスティングとは共用レンタルサーバや専用サーバなどクラウド型によらないホスティング。

 このうちクラウドデリバリホスティングは、2017年で26%を占める見込みだが、今後は急速に伸び、2021年には比率が45%に達し、国内DCサービス市場の中では最大のセグメントになると予測している。

 IDCは、クラウドサービス利用拡大による市場成長の加速に加えて、コグニティブ/AI、IoTといった、まったく新しいタイプのデータ処理のニーズがDCサービスの更なる成長を促進する可能性がある考えている。

 同社のITサービスリサーチマネージャーである伊藤未明氏は「こうした新たな市場のダイナミズムに対応するため、SI事業者やITベンダーではハイブリッドクラウドやデジタルトランスフォーメーション(DX)指向型DCなどの成長分野に注力することが重要」と分析している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. ビジネスアプリケーション

    ITSMに取り組むすべての人へ、概要からツールによる実践まで解説、「ITSMクイックスタートガイド」

  3. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  4. セキュリティ

    あなたの会社は大丈夫?--サイバー攻撃対策として必要な情報セキュリティの早分かりガイドブック

  5. セキュリティ

    いまさら聞けないPPAPの問題点、「脱PPAP」を実現する3つの手法と注目の"第4のアプローチ"とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]