Synopsysは米国時間11月3日、Black Duck Softwareを買収する計画を発表した。セキュリティ製品ポートフォリオをオープンソース分野で拡大する狙いだ。
提供:Black Duck
Synopsysは電子設計自動化(EDA)や半導体IPなどを手掛ける企業で、非公開企業のBlack Duckを約5億6500万ドルで取得する。この買収についてSynopsysは、「製品提供を拡充し、顧客のリーチを拡大することで、ソフトウェアセキュリティ市場におけるSynopsysの取り組みを強化していく」と説明している。
Black Duckの従業員約400人はSynopsysのチームに加わる。Black Duckはオープンソースソフトウェアにおける脆弱性や欠陥を自動で検出するセキュリティソフトウェア製品を有しており、これによってSynopsysの顧客が自社のオープンソースの利用とアプリケーションの状態、そして潜在的なセキュリティリスクの可視性を高められると期待されている。
SynopsysのSoftware Integrity Groupでシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるAndreas Kuehlmann氏は、「われわれのビジョンは、最高レベルのソフトウェアセキュリティと品質のためのソリューションを統合する包括的なプラットフォームを提供することだ」と述べた。「開発プロセスは進化と加速を続けており、Black Duckが加わることで、当社がセキュリティと品質テストをソフトウェア開発ライフサイクル全体に入れ込んで顧客のリスクを軽減していけるよう強化される」と述べている。
Black Duckの最高経営責任者(CEO)兼プレジデントのLou Shipley氏は公式ブログで、Black Duckは「規模は小さいかもしれないが、われわれのソフトウェアは大きな価値をもたらす。多くの企業が現在取り組んでいる課題を解決するからだ」と述べた。
Synopsysは2018年の財務見通しを明らかにしていないが、Black Duckは年間売り上げに5500万〜6000万ドル寄与すると予想している。買収は2017年末に完了する見通しだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。