Red Hatの電子メールによると、この脆弱性が影響するプロセッサは「x86」(IntelおよびAMDのチップセット)と「POWER8」「POWER9」「System z」「ARM」だという。ただ、AMDは現在のところ、同社のプロセッサへのリスクはゼロに近いとしている。
そうだとしても、これらの問題によってメモリに対する不正なリードアクセスが許可される可能性はある。攻撃者がサイドチャネル攻撃を実行し、メモリ読み取りに対する保護策をう回するための攻撃パスは3つある。
攻撃者がこれを実行するためには標的のシステムへのローカルアクセスが必要だ。しかし、害のないように見えるウェブページからJavaScriptのコードを実行する脆弱なコンピュータで、一般的なユーザーによってリスクがもたらされる可能性がある。
Red Hatは「脆弱性を組み合せることで脅威が引き起こされるという点で、使用しているコンフィギュレーションに直接脅威が及ばないと考えられる場合であっても、すべてのシステムをアップデートするよう強く推奨する」と警告している。
一方、Juniper Networksの脅威研究の責任者であるMounir Hahad氏は次のように述べている。「これらの脆弱性を利用した既知のエクスプロイトで出回っているものはまだない。しかし、オーストリアの大学の博士号の学生によって公開された概念実証はある。高度な脅威アクターが近い将来、パッチが適用されていないシステムを悪用しようとすることに疑いの余地はほとんどない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。