Adobeが複数の深刻な脆弱性を修正するパッチをリリースした。これらの脆弱性はリモートコード実行や情報漏えい、ファイル削除につながるおそれがある。
同社が米国時間3月13日に公開したセキュリティアドバイザリによると、これらの脆弱性は「Adobe Flash Player」「Adobe Connect」「Adobe Dreamweaver CC」に影響を及ぼすという。
Flashに関連する2つの脆弱性、具体的には、解放済みメモリ使用の脆弱性(「CVE-2018-4919」)と型の混同の脆弱性(「CVE-2018-4920」)は、「Windows」「Macintosh」、Linux、および「Chrome OS」プラットフォームでバージョン28.0.0.161以前の「Adobe Flash Player」に影響を及ぼす深刻な脆弱性である。
Adobeによると、その脆弱性を悪用されると、現在のユーザーのコンテキストで任意のコードが実行されるおそれがあるという。
Qualysのプロダクトマネジメント担当ディレクターのJimmy Graham氏は、「このパッチは2つの深刻な脆弱性を修正する。ワークステーションタイプのデバイスでは、優先的に適用されるべきだ。現在、これらの脆弱性に対するアクティブな攻撃は確認されていない」と述べた。
AdobeはAdobe Connectの2つの脆弱性にも対処した。1つめの脆弱性「CVE-2018-4923」はOSコマンドインジェクションの脆弱性で、悪用されると、任意のファイル削除が可能になるおそれがある。2つめの脆弱性「CVE-2018-4921」はSWFファイルの無制限のアップロードを引き起こすおそれがある。
最後の脆弱性「CVE-2018-4924」はAdobe Dreamweaver CCの深刻なOSコマンドインジェクション脆弱性だ。悪用されると、任意のコード実行が可能になる。
Adobeは、これらの脆弱性を報告したQihoo 360 Vulcan TeamのYuki Chen氏らに謝意を表した。
同社はユーザーに対して、すぐにソフトウェアバージョンをアップデートし、保護された状態を維持することを推奨している。
2月には、「Adobe Acrobat」と「Adobe Reader」に存在した計41件の脆弱性に対処している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。