オリゾンシステムズは4月25日、フローベースのネットワーク監視ソリューション「Flowmon AWS対応版」を提供開始すると発表した。
Flowmonは、チェコ共和国のFlowmon Networks製が開発するネットワークトラフィック監視・分析システム。中核となる「Flowmonコレクタ」が、フロー情報(送信元/送信先IPアドレスやポート番号、プロトコル番号などの通信統計情報)を集めて蓄積・分析する。データソースはスイッチやルータのほか、専用装置「Flowmonプローブ」も利用できる。これにより、ネットワーク全域や個々の通信をウェブ管理コンソールで可視化できるようになる。
プラグインオプションとして、ネットワーク上の異常なトラフィックや振る舞いを検知する「Flowmon ADS(Anomaly Detection System)」、DoS攻撃に特化した「Flowmon DDos Defender」などがあり、既知/未知の脅威や、ネットワークの不正使用を検出することができる。
Flowmon AWS対応版は、従来のアプライアンス版、仮想アプライアンス版(VMware)に新たに加えられたもので、クラウドの特性を生かして、必要な性能スペックや機能を柔軟に選択できる。また、フロー情報の転送/送受信は、従来のVPN経由/UDP通信に加えて、TCP通信および暗号化通信(TCP/TLS)が利用可能。
Flowmon AWS対応版の仕組み(出典:オリゾンシステムズ)
ユーザーのAWSアカウント上で利用できる形態でFlowmon AMI(EC2インスタンスイメージ)を提供し、また、スペックに合わせたインスタンス作成代行も行う。1秒間のフロー処理量(fps)とストレージ容量の違いにより8モデルあり、「Flowmon ADS」「Flowmon DDos Defender」などのオプションを必要に応じて選択可能。
提供開始は6月1日から。販売価格はオープン価格。Flowmon仮想版モデルのライセンス費用(AWS費用別)が適用される。Flowmon仮想版モデルの参考価格は100万円(税別)から。