AWSとConsenSysは米国時間5月15日、ニューヨーク市で開催されている年次イベント「Consensus 2018」で、Ethereumベースのエンタープライズ向けブロックチェーンプラットフォームサービス「Kaleido Blockchain Business Cloud」を発表した。ConsenSysはAWSパートナーネットワークに参加する、ブロックチェーンを専門とするスタートアップだ。
提供:AWS
ブロックチェーン技術の活用を検討している企業は多いが、実際にこの技術を利用するためには、さまざまなハードルがある。
Kaleidoは企業向けスマートコントラクトの課題を解決するために作られたブロックチェーン技術である「Enterprise Ethereum」を採用した、初めてのブロックチェーンSaaSだ。ブロックチェーン技術のメリットを生かしながら、企業がブロックチェーン技術を利用しようとする際にぶつかる共通の問題を解決し、同時にセキュリティとパフォーマンスを保証するプラットフォームサービスだという。
AWSはプレスリリースの中で、Kaleidoの機能の特徴として以下の3点を挙げている。
- Kaleidoネットワーク上のトランザクションをEthereumのメインネットに直接中継しアンカリングできる
- アナリティクスが統合されている
- 複数のプロトコル(Geth、Quorum)、コンセンサスメカニズム(RAFT、POA、IBFT)をサポートしている
KaleidoはAWS上で動作し、AWSの各種サービスとも緊密に連携する。Kaleido自体が「AWS Marketplace」で入手できるほか、「Amazon EMR」のアナリティクス、「Amazon Athena」のクエリ、「Amazon CloudWatch」による監視、「Amazon S3」のストレージなど、さまざまなサービスと連携させることができる。
また、Kaleidoはテナントモデルを採用しているため、すべてのKaleidoネットワークは独立しており、ストレージも暗号化された専用のものが用意され、ネットワークは自動的に3つのアベイラビリティゾーンに分散されるため、セキュリティやレジリエンスの面でも優れているという。