ジュニパーネットワークスとカーボン・ブラック・ジャパンは5月25日、両社の製品連携を開始すると発表した。SDN(Software Defined Networking)と次世代型エンドポイントセキュリティを組み合わせた対策を提供する。
この連携では、ジュニパーが提供するSDN技術を活用したセキュリティサービス「Software-Defined Secure Networks(SDSN)」と、カーボン・ブラックのEDR(Endpoint Detection & Response)製品「Cb Response」を組み合わせる。ネットワーク側とPCなどのエンドポイント側の双方でマルウェアなどの脅威情報を共有し、脅威の検出とそれぞれの防御機能を利用した脅威の拡散防止措置までの一連の対応を迅速に実行できるようにする。
ジュニパーネットワークは「SDSN」を通じたセキュリティ対策領域をエンドポイントに広げる
SDSNでは、主にシグネチャベースのマルウェア検出やサンドボックス解析、機械学習などによる脅威分析、侵害端末のネットワーク隔離といった機能を提供。クラウド版の「Juniper Sky Advanced Threat Protection」とアプライアンス版(オンプレミス向け)の「Juniper Advanced Threat Protection」の2つが、Cb Responseと連動する。Cb Responseでは、エンドポイント上の挙動を機械学習で分析して平常動作と異常動作の違いなどから脅威の検出と防御を行う。
記者会見したジュニパーネットワークス 代表取締役社長の古屋知弘氏によれば、SDSNではクラウドセキュリティ、アクセス制御、サンドボックス/SIEM(セキュリティ情報・イベント管理)の領域でサードパーティーと連携しており、カーボン・ブラックとの連携はエンドポイント領域での対応を強化するものになるという。
カーボン・ブラックは、ジュニパーのネットワーク製品と連携することで、エンドポイントのセキュリティ対策効果を高める
一方、カーボン・ブラック・ジャパン カントリーマネージャーの西村雅博氏は、同社が提供するセキュリティ対策の領域がエンドポイントになることから、ネットワークに強みを持つジュニパーと連携することで、対策領域を広げる狙いがあると説明した。同社は2017年12月から、日本ヒューレット・パッカードやパロアルトネットワーク、マカフィーとも協業している。
直近では6月に千葉・幕張メッセで開催される「Interop」で製品連携によるソリューションを出展し、その後は共同検証環境の構築/提供、、両社共通のパートナーを通じた販売とマーケティング活動を行う。
今回の製品連携で、ネットワークとエンドポイントにまたがったセキュリティ脅威の検出と侵害の拡大阻止を講じられるようにする