富士通SSL、国産ランサムウェア専用対策ソフトを発売

NO BUDGET

2018-06-20 12:51

 富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は6月18日、ランサムウェア専用対策ソフト「MBSD Ransomware Defender」を発売した。今後2年間で8万ライセンス、3億円の販売を目指す。

 同製品は、従来のセキュリティ対策製品のようにパターンマッチングやふるまい検知で判断するのではなく、攻撃対象となるファイルの状態に着目する新たな検知技術を備えている。この新技術により、ふるまい検知技術などを回避する高度な攻撃に対しても、ファイルに対する操作から即座にランサムウェアを検知し、1つのファイルも暗号化されることなく、攻撃をブロックすることができる。

動作概要
動作概要

 ランサムウェアには、ふるまい検知回避、ヒューリスティック検知回避、サンドボックス検知回避など検知回避技術を用いた巧妙なものがある。しかしこの製品は、最初の暗号化挙動のタイミングで攻撃を検知し、暗号化を完全にブロックする。検知されたランサムウェアは即座に安全に隔離され、レポート/ログ管理画面でプロセスやパスを確認できる。また、定期的なパターンファイルのアップデートを必要とせずに新種のランサムウェアを検知することができるため、インターネットに接続できないクローズド環境に対しても有効だ。

 同製品は三井物産セキュアディレクション(MBSD)が国産製品唯一の特許技術を搭載したランサムウェア専用の対策ソフトウェア。特許技術は、ランサムウェアの検知および防御技術についてのもので、プロセスによって操作されるファイルの「暗号化される前」と「暗号化された後(のシミュレーション結果)」のファイル構造およびファイルの表層情報に着目し、本来変更が必要ない領域に変化が見られる場合には、正規の暗号化でないことを見極めた上でランサムウェアによる不正な暗号化と判断することを基本とした技術になる。

 また同製品は、日本語インターフェースを備え、他の主要なアンチウイルスソフト製品と同居が可能。クライアントPCにインストールするだけで導入できる。販売価格(税別)は、1ライセンス当たり年間4800円としている。

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