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約54万台のWindows Server 2008などを移行--MSとパートナーが支援策を発表

阿久津良和

2018-08-08 17:04

 日本マイクロソフトは8月8日、都内で記者会見を開き、Windows Server 2008/2008 R2およびSQL Server 2008/2008 R2から最新バージョンなどへの移行支援を行う「マイクロソフトサーバー移行支援センター」を、パートナー57社(同日時点)と共同設立することを明らかにした。「パートナーとともに支援体制を整え、EoS(End of Support)までに100%の移行支援を目指す」(執行役員 常務 パートナー事業本部長の高橋美波氏)とし、多くの企業で稼働する環境の更新とMicrosoft Azureなどクラウド環境へのシフトを促した。

左から日本マイクロソフトの高橋美波氏、NECの大塚幹昌氏、富士通の門間仁氏、日本ビジネスシステムズの牧田幸弘氏、富士ソフトの阿部和夫氏、オービックビジネスコンサルタントの和田成史氏、NTTデータの吉田勇一氏、伊藤忠テクノソリューションズの坪井聡氏、日本マイクロソフトの浅野智氏
左から日本マイクロソフトの高橋美波氏、NECの大塚幹昌氏、富士通の門間仁氏、日本ビジネスシステムズの牧田幸弘氏、富士ソフトの阿部和夫氏、オービックビジネスコンサルタントの和田成史氏、NTTデータの吉田勇一氏、伊藤忠テクノソリューションズの坪井聡氏、日本マイクロソフトの浅野智氏

 同社は、多くの企業のオンプレミス環境で利用されているWindows Server 2008/2008 R2について2020年1月14日に、SQL Server 2008/2008 R2は2019年7月9日に、それぞれサポートの終了を予定しており、ユーザーはWindows Server 2016もしくはSQL Server 2017などへの移行が求められている。MM総研の1月の調査によれば、全国で稼働するWindows Server 2008インストールマシンは約54万台に上る。日本マイクロソフトは、仮に移行支援を行わない場合、Windows Server 2008/2008R2のEoS時点で32万5000台のサーバが移行されず、東京五輪開催時(2020年7月)の段階でも約28万台が残存すると予測する。

Windows Services 2008/2008 R2の稼働状況調査の結果。上側の赤線が移行施策を行わない場合、下側の点線が移行背各実施時の予測台数推移
Windows Services 2008/2008 R2の稼働状況調査の結果。上側の赤線が移行施策を行わない場合、下側の点線が移行背各実施時の予測台数推移

 オンプレミス環境のOSやソフトウェアをそのまま更新するのではなく、クラウドシフトを選択する顧客も少なくないと見られる。日本マイクロソフトが提示した富士フイルムソフトウェアの「IMAGE WORKS」の事例によれば、オンプレミス環境からMicrosoft Azureに移行することで、十数秒を要した画像・動画検索のレスポンスタイムが数秒に短縮された。顔の表情による感情認識といった各種認知サービスを提供するCognitive Servicesを用いたサービスの拡充など、「顧客需要は変化している。クラウド化でセキュリティやシステムの安定化、サービスを向上させた事例が増えている」(高橋氏)という。

日本マイクロソフト 執行役員 常務 パートナー事業本部長の高橋美波氏
日本マイクロソフト 執行役員 常務 パートナー事業本部長の高橋美波氏

 日本マイクロソフトのビジネス向け製品では、5年のサポート期間に5年の延長サポート期間を足した計10年間のサポートが提供されている。だが多くの場合、リリース直後の製品を即時導入するケースは非常に少なく、多くの場合は検証などを経てパートナー企業製の業務アプリケーションが登場するまでに数年を要することから、ギャップが生じてしまう。このギャップを埋めるために同社は、3つのシナリオを提示した。1つは機能面のメリットだ。オンプレミス環境は最新のOSにアップデートし、クラウドシフトを前提とする場合は、Microsoft Azure上にオンプレミス環境を移行する「リフト&シフト」となる。業務アプリケーションを再設計するリファクタリングと3つの機能的メリットを提示している。

 2つめはコストメリット。オンプレミスはSA(ソフトウェアアシュアランス)のアドオンである「Premium Assurance」を追加することで、6年間のサポート延長が可能になる。Microsoft Azureにリフト&シフトした場合は、延長のセキュリティ更新プログラムが3年間無償で提供される。つまり、2023年までWindows Server 2008/2008 R2およびSQL Server 2008/2008 R2の利用を続けられる。リファクタリングする場合は、Windows Server向けAzureハイブリッド特典が利用可能だ。Windows Serverのライセンス料金がSAの特典でカバーされ、仮想マシンの基本料金のみ課金されるため、最大55%のコスト削減が可能になると、同社は説明する。

 3つめは、冒頭で述べたマイクロソフトサーバー移行支援センターの利用だ。日本マイクロソフトが一元的な窓口を用意し、データ移行など顧客需要に応じたアセスメントサービスを提供。戦略パートナーと日本マイクロソフトのエンジニアが、ともに顧客対応と移行支援を行う。また、同センターでは、APN(AWS Partner Network)プレミアムコンサルティングパートナーおよびVMwareソリューションプロバイダプレミアムパートナーなどの参画による、AWS(Amazon Web Services)/VMware仮想環境などで稼働するWindows Server 2008/R2の移行支援を用意する。さらに2019年6月末までに、全国で240回、7000人規模の移行支援セミナー「Azure Migration Roadshow」の開催を計画し、移行技術者4000人の育成とサポートも実施する。

マイクロソフトサーバー移行支援センターの概要
マイクロソフトサーバー移行支援センターの概要

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