世界銀行がブロックチェーンを使った世界初の債券を発行した。この債券発行の単独主幹事であるCommonwealth Bank of Australia(CBA)が、起債の完了を発表した。
CBAによると、豪ドル建ての債券「bond-i」(blockchain operated new debt instrument)は、イーサリアムのプライベートチェーンを採用し、起債から分配、振替、管理まで、手続きの全体を分散型台帳技術だけを使って行うという。
2年債のbond-iの発行額は1億1000万豪ドル(約90億円)だ。
bond-iに投資するのは、CBAのほか、First State Super、ニュー・サウス・ウェールズ財務公社、Northern Trust、QBE、南オーストラリア州金融公社(SAFA)、ビクトリア州財務公社などだ。
CBAは8月上旬にこの計画を発表した際、bond-iが起債されたら、ワシントンDCに拠点を置く世界銀行とシドニーのCBAが運営するブロックチェーンプラットフォームで、発行と分配が行われると述べた。
このブロックチェーンプラットフォームは、CBA Innovation LabのBlockchain Centre of Excellenceが設計し、開発した。CBAのブロックチェーンプラットフォームのアーキテクチャ、セキュリティ、レジリエンス(回復力)については、外部機関としてMicrosoftがレビューを行った。また、法律事務所のKing & Wood Mallesonsが、bond-i発行の取引顧問を務め、実装に向けた合法なアーキテクチャについてアドバイスした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。