デルとEMCジャパンは9月12日、モジュラ型サーバ「Dell EMC PowerEdge MX」を発表した。13日から提供を開始する。今後10年の技術変化に対応する「キネティックアーキテクチャ」を採用。従来型のワークロードに加え、ソフトウェア定義型などの新たなワークロードにも柔軟に対応する。
Dell EMC サーバー&インフラストラクチャソリューション担当 プロダクトマーケティングディレクター Jonathan Seckler氏
同社は提唱する「キネティックアーキテクチャ」とは、コンピュート、ストレージ、ネットワークなどのリソースを動的に割り当て、さまざまなアプリケーションのワークロードに適合するもの。Dell EMC サーバー&インフラストラクチャソリューション担当 プロダクトマーケティングディレクター Jonathan Seckler氏は「予測される変化と予測できない変化の両方に対応するインフラストラクチャ」だと説明する。
この仕組みを採用した「PowerEdge MX」の特徴は大きく3つ。「フレキシブルなアーキテクチャ(柔軟な拡張性)」「アジャイルマネジメント(俊敏な管理)」「レスポンシブデザイン(技術変化に対応する設計)」である。
PowerEdge MXのイメージ図
ワークロードごとに適切なリソースを割り当て、ニーズに応じて動的に調整したり、事業の成長に合わせ徐々に拡張したりすることが可能だ。また、複数シャーシにまたがる全てのリソースを単一のコンソールで管理でき、PowerEdge MX以外のPowerEdgeサーバの統合管理も可能となっている。PowerEdge MX向けに新たに開発した運用管理ソフト「OpenManage Enterprise Modularエディション」を搭載する。さらに、ストレージクラスメモリ(SCM)やGPU、FPGAなどメモリ中心のコンポーネントをサポートし、プロセッサについても今後3世代のCPUに対応すると約束する。
セキュリティについても、「アプリケーションとリソースを保護する組み込み型のサイバーレジリエントとアーキテクチャを搭載する。インフラのライフサイクル全体でセキュリティを担保する」(Seckler氏)とする。
PowerEdge MXのモジュラ型コンポーネント
税別価格は1545万7258円から。MX7000エンクロージャーにMX740CサーバモジュールとMX5016Sストレージモジュールで構成し、導入サービスと保守サービスが含まれる。国内の販売施策としては、次の5つのイニシアチブを立ち上げる。
- 「キネティックインフラストラクチャ検証センター」の設立
- 「社内エキスパート育成」プログラムの実施
- 包括的な導入支援サービス「ProDeploy Plus」を提供
- 「ゼロ金利ファイナンス」プログラムの提供
- 技術パートナーエコシステム強化と認知向上イニシアチブ「Did You Know?」キャンペーンの実施