CA Technologiesは、「モダン・アプリケーション・アーキテクチャ」の採用とデジタルエコノミーにおける事業の成功と成長についての調査の結果を発表した。これによると、API、マイクロサービス、コンテナなどのモダン・アプリケーション・アーキテクチャを採用している企業は、市場の動向と顧客のニーズにソフトウェア・アプリケーションを継続的かつ迅速に適応させ、調整することができ、最終的には収益にも好影響をもたらしていることが分かった。
一方、モダン・アプリケーション・アーキテクチャを幅広く利用しているとした世界の回答者10人のうち9人は、API、マイクロサービス、コンテナの管理とモニタリングには課題も多く、組織に新たな課題もたらしているとしている。
同調査は、日本を含む世界11カ国で6~7月に実施された。調査対象はIT部門と業務部門の管理職以上の担当者1087人。なお、大企業(米国企業は年商10億ドル超)に所属する自社のアプリケーションに詳しいエグゼクティブを前提にしている。
日本の回答者は、80%以上がモダン・アプリケーション・アーキテクチャを採用することで収益成長率が高くなった答えており、5人のうち3人は、アジャイルの実践は顧客が真に求めているものを構築する上で役立っており、顧客満足度の向上に寄与していると回答している。さらに、約56%が、継続的アプリケーション・セキュリティテスト(DevSecOps)を、モダン・アプリケーション・アーキテクチャの実装の中核的コンポーネントと見なしている。
調査ではまた、全ての地域、産業、職務を超えて企業の経営幹部がソフトウェアに関する意思決定、開発、および買収事案に積極的な役割を果たすようになっていることが明らかになった。実際に企業の経営幹部は、組織が直面している4つの課題のうち3つがデジタル化への取り組みに直接関係しているとし、日本の回答者の68%がソフトウェアやアプリケーションの開発とデリバリーの近代化が、組織の将来の成功にとってきわめて重要であり、欠かせないものとしている。
その他の日本の回答者の結果では、約半数がソフトウェアがKPIを達成するために重要な役割を果たしていると感じている。また機能性、データ共有、認証、およびセキュリティに関して、アプリケーションが完全に統合化されていると回答する割合は50%。また49%が、競合他社に比べて、自社のアプリケーションがビジネス・インサイトを導き出す能力が大きく優れていると回答している。
さらに80%の日本の回答者が、ソフトウェアの問題がKPIの達成に悪影響をおよぼすことがあると回答しており、57%が新しいアプリケーションやアップデートをリリースすることへのプレッシャーが、品質とセキュリティに悪影響を及ぼしているとしている。また約41%が、会社はスピードを確保するためにセキュリティを犠牲にしている、と指摘している。