4月15日に終了する無料グループウェア「サイボウズLive」。背景にはシステムの老朽化、有料サービスへの投資の集中があるという。総登録ユーザーは200万人を超え、これまでグループウェアを使えなかったコミュニティーへのサービス提供という側面も大きく、そのインパクトは小さくない。
ユーザーにとってはツールの使用を止めるか、代替ツールを探すかという選択を迫られることになった。クラウドの利点も生かした非常に使い勝手が良いと評判のサービスだっただけに、代替先を探すユーザーが多いのではないだろうか。
これを機に、無料で使えるサービスとしての紹介や移行を促進するツールの開発、提供など、代替ツールとしての活用に手を上げるベンダーも多い。必ずしもグループウェアという括りに留まらず、市場が変化している状況が見て取れる。
1.Zoho Connect
ゾーホージャパンの「Zoho Connect」は、無料でも使えるクラウド型グループウェアサービス。機能数ではサイボウズLiveを上回り、ほぼ同じことが可能。他サービスとの連携に注力するなどの高い拡張性や、使いやすいと評判のシンプルさを特長としている。
サイボウズLiveにはない概念として、グループより広義の「ネットワーク」がある。内部ネットワークと外部ネットワークの2種類で、外部ネットワークはいくつでも参加可能。外部ネットワークでできることはすべて内部ネットワークで可能だが、一つしか選択できない。
無料プランの場合、1ネットワークにつきファイルの容量は1Gバイトまでで、グループは15まで作成できる。
サイボウズLiveからの移行策としては、「掲示板」「イベント」「ToDoリスト」「共有フォルダ」「メンバー名簿」「タイムライン」が移行できる。移行のポイントがわかるページのほか、手順をまとめた移行ガイド、動画(YouTube)を公開している。
Zoho Connectの構造(出典:ゾーホージャパン)
2.Stock
リンクライブの「Stock」は、チームの情報を簡単に残せる“シンプル”をコンセプトにしたツール。情報を流さずに留めておくことが可能で、プロジェクト管理までを完結できる。
チーム内のグループは「フォルダ」として設定、フォルダ内に内容ごとの「ノート」を作成する。ノートは掲示板のように書き込み、ファイルのアップロードなどができる。
フリープランの場合、1チームにつきファイルの容量は1Gバイトまでで、70までのノートを作成できる。チームにできる参加メンバー数、および一人が入ることができるチーム数の上限はなし。
サイボウズLiveからの移行策としては「掲示板」「ToDoリスト」「メンバー名簿」が移行できる。Stock内の設定から操作可能で、Q&Aページに手順をまとめて公開している。
ノートは掲示板のように使うことができる(出典:リンクライブ)